多忙のあまりブログが溜まってしまってごめんなさい。医大生・たきいです。
忙しい中でも読書です。
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はあちゅう「わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか」
大学生ブロガーの先輩であられる、はあちゅうこと伊藤春香さんが書いた本。
はあちゅうさんが学生時代にスポンサーを募ってタダで卒業旅行の世界一周を成し遂げちゃったというノンフィクション。失礼な感想かもしれませんが、思った以上にすごい人だったんだなと気付かされました。企業に乗り込んでプレゼンをして、結果的に黒字で世界一周したというのだから只者ではありません。
前に厚労省の役人さんとお話ししたことがあって、
「医者は紙に起こすのが苦手。不満があっても多くは飲み屋で管を巻いているだけなんだ」
と教えてもらったことがあった。「紙一重の法則」というのが有名らしく、1枚の企画書の「紙」、「人」を巻き込むこと、完成像の「絵」を伝えること。結局世の中はこれで動いているんだよ、と教わった。たった1枚の紙切れで世界は変わるんだ、と。はあちゅうさんの世界一周はその具体例ではなかろうか。
特に地域医療の現場では、企画を通すことの重要性は大きいんじゃないかと最近考えている。採用される企画書の作り方を努力してさえ学ばないといけないくらいなのに、かかる教育の機会はない。田舎勤めの医者たちは、役所との交渉の機会が結構頻繁にあるらしい。会って話すだけでは形には残らず、紙に書く。その紙がいい意味で独り歩きしてくれることも考慮に入れてみればいい。こういう観点で地域医療を振り返ってみると、思った以上に楽しい現場かもしれない。自分が考えた楽しい企画が現実のものになったら最高に違いない。こうしたことは手技を磨くことだけに躍起になる大都会の大病院勤めではなかなかできないことかもしれない。
医学部というのは、普段授業に来ている先生はほぼ全員医者で、いつも二言目には「エビデンスが云々」と言い始める。医学ではエビデンスが重要で、サイエンスとして事象を正しく評価する。ところが、人を巻き込むというディメンションでは、極論エビデンスなんてどうだっていいわけだ。いかに上手に数字を見せて、自分を売り込むこと。独自性をアピールすること。こういう「文系学生的」視点が医学部にはない。はあちゅうさんのこの本では臨場感さながら、自分で考えた企画を通すことの悦びを追体験できるのだ。
医者というのは本当に忙しいよとは、耳にタコ。だから、将来は家庭的な奥さんが欲しいという医学部男子が大多数。クタクタで疲れた当直から帰ってきたら、確かに家にはかわいい嫁さんが待っていて欲しい。しかしそうとは言わない医学部男子もたまにはいる。きっと、そういうタイプの男は自分が持っていない視点や考え方や哲学を相手に求めているはず。一部の医学部男子にははあちゅうさんみたいな女性は猛烈にモテるはずである。
・・・あれ、好きなのぼくだけですか?(笑)
(「はあちゅう世界一周ブログ」がこのブログと同じgooブログだとはじめて知って感動した人(笑))
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