仙台市青葉区の東北工業大学一番町ロビーで本日から23日(火)まで開催されている二人展、絵と詩のコラボ作品を鑑賞にいった。画家は数年前アトリエと今迄描いた数百点の絵画を焼失し、そこから立ち直る端緒となった技法の転換として、カンバスが自らが創造している世界を描くようにと求め自分の意志でなく絵画が作者の心理の奥底から何としても描かなければという鎮魂の思いに突き動かされた心象表現と言える作風に変わって。
一方詩人は思いがけない破綻に遭遇しながらも、失意と困難のなかで生きながら、それが、更なる善意と端正な作詩が生み出した、他には追従できない詩人そのもので、画家の作品にに詩人の感性からの画題を添え、ひときわ作品の心象性を深めている。「絵画も詩も常に再生・鎮魂・祈りを内包しているはずである」は作品目録の序文に展示に同調する詩人が寄せた紹介文の一節。かってない斬新な試みであることは間違いない。
詩作を宮城野書人会同人の書家が現代詩に現され、絵画と詩と書が融合された世界に引き込まれる。