約60年前福島県から出て来て仙台の北の古川市にある事業所に電力会社の社員として配属になった。当時の古川は冬は寒く福島県生まれの私には特に身に応えた。寮が満室だったのでしかたなく家族者社宅に新入社員4人で共同生活でスタートし、会社が雇った賄いの小母さんに食事を作ってもらい1年間生活した事も懐かしい。その同じ釜の飯を食った仲間とは縁を切れず続いている。
その後寮に空きが出て正規寮生活がスタートした。
6畳間に二人ずつ入れられたが当時先輩達は必ずと言っていいほど、勉強する素振りも見られないが学習机を買い、それにコンソールステレオでジャズを聴くと言うスタイルが定着していた。
それに倣い狭いせまい部屋にそれらを置きそのすき間に布団を敷いて寝たものだった。その息苦しくプライバシーに無い生活が嫌になり自分で下宿を探し一人部屋に引っ越しをした。そして当時まだ憧れの的だったベットを揃えステレオで音楽を聴いての自由な生活だった。その後何度か引っ越ししてステレオは壊れさっぱり勉強しない学習机は無用の長物となり邪魔者扱いされたが捨てずに持ちあるき小学校に入った長男の勉強机に充てられた。
最近の便利と効率一点張り、いたせり尽くせりの家電製品より、面倒でも手間暇かけて楽しむアナログ志向が見直され便利なCDプレーヤーでなくレコードで音楽を楽しむ人が増えてきていると言う。それに乗り物置きの中から捨てずにあったレコードを探し出し、リサイクルショップでレコードプレーヤとレコードを買って息子が残していったコンポーネントのアンプに繋ぎステレオ完成。入社間もない頃買った旧盤を聴きながら入社間もない若い頃を懐かしんでいる。
何しろどんなに高かったレコードでもショップでは百円程度と安価であるにかかわらず、真空管を使ったアンプなので音に温かみがあり、デジタルのように音域をカットしていない全域再生なので迫力が違い、たまに針のノイズ音があるがこれも愛嬌というものすっかり悦になって夕食もそうそう自室オーデオルームでウエスキーを友に聴き入っている。
入社当時先輩が聴き入っていたジャズレコードを背伸びしたくて、少ない給料から捻出して大人になった気分を思い出し。自室で好きなだけボリュームを上げて楽しんでいる。音楽はすぐに昔に還る青春再来。
自室このプレーヤーは引っ越しの際不用となりそれををいただいたもの、少し手直ししまだ使える
リビングのプレーヤーはリサイクルショップからの旧代物修理してまだ聴ける、アンプとスピカ―は子供のおあがりモノ