犬の症状
症状は時としてみられないことがある。 症状は尿石の部位、大きさ、数に左右される。
膀胱結石の典型的症状には、頻尿、排尿困難、血尿があり、時折小さく滑らかな尿石が排出される。 尿道結石の典型的症状には、頻尿、排尿困難、時折小さく滑らかな尿石が排出されるなどがある。 腎結石では、腎不全の症状を伴うことがある。細菌性UTIを伴う尿路閉塞では、腎盂腎炎や敗血症を引き起こす可能性がある。
膀胱内や尿道内に尿石が触知されることがある。
尿道の閉塞は膀胱の腫大を引き起こす。
尿管が閉塞すると、関連する腎臓の腫大が引き起こされる。
細菌感染を伴う完全な尿閉は上行性UTIを引き起こし、腎不全や敗血症の徴候を示す。
犬での原因
尿中に尿素を多量に含む動物におけるウレアーゼ産生菌、病原真菌、ウレアプラズマ感染が起こりやすくなる尿路の障害。 無菌性ストラバイト尿石の特定の要因は不明。
内因性あるいは外因性の高濃度グルココルチコイドへ暴露すると、細菌性UTIが発現しやすい。 尿の異常な停滞。 アルカリ尿では、ストラバイトは溶解しにくくなる。
猫での症状
罹患猫によっては無症状のことがある。 症状は、尿石の部位、大きさ、数による。
膀胱結石の典型的症状は、頻尿、排尿困難および血尿である。
尿道結石の典型的な症状は、頻尿、排尿困難で、稀に小さく滑らかな尿石を排泄することである。腎後性尿毒症症状(例、食欲不振や嘔吐)は、尿の流出路が閉塞した場合にみられる。
腎不全症状(多尿および多渇)が腎結石の猫でみられることがある。
尿の流出路閉塞の典型的な症状(例、排尿困難、腫大し疼痛のある膀胱、および腎後性尿毒症症状)がストラバイト尿道栓子の猫でみられる。
膀胱結石の猫では、肥厚し、硬く収縮した膀胱壁が認められる。
触診による膀胱結石の検出は信頼できない。
尿道栓子あるいは尿道結石は、陰茎の先端や陰茎尿道の検査でみつかることがある。
尿の流出路閉塞は、腫大した膀胱と腎後性尿毒症の症状を惹起する。
猫での原因
無菌性ストラバイト尿石の形成の危険因子としては、食物中ミネラル組成、エネルギー量、水分量が関与。その他、食物中の尿アルカリ化代謝物、食物消費量さらには食物の給与形態(自由摂食に対して計画に従った給与)、濃縮尿の形成、尿貯留などが危険因子となる。
これらの危険因子の排除あるいは制御によって、無菌性ストラバイト尿石の溶解と再発予防が図られる。
感染性ストラバイト尿石症の危険因子:ウレアーゼ産生病原微生物による尿路感染、細菌性尿路感染を引き起こすような局所防御機構の異常(会陰尿道造瘻術を含む)、尿中に排泄される尿素量(ウレアーゼの基質)が関与。
雄猫では遠位尿道の口径が正常でも小さいため、栓子や尿石による閉塞を引き起こしやすい。
大正動物医療センター 06-6551-5106
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