大正動物医療センター(大阪市大正区)のブログ

大阪にある大正動物医療センターのブログ

「ご主人の命を救った猫」のミミちゃんが亡くなりました

2010-03-24 18:25:42 | コラム

残念ながら、3月19日のコラムで紹介させて戴いた「ご主人の命を救った猫」のミミちゃんが23日の午後11時過ぎ、眠るように亡くなりました。あまりにも早い死でした。

病名は慢性腎不全と乳腺癌ですが、ご主人が入院されてからミミちゃんは殆ど食べ物を受け付けなくなり、奥様の手厚い看護、通院や半日入院などの治療もむなしく急激に衰弱が進んでいました。最期は殆ど寝たきりの状態でしたが、エレベーターの前でご主人の帰りを待つのは、亡くなる日の2日前まで続けていたそうです。

奥様によると、ミミちゃんは人の言葉をかなり理解していたようです。ご親戚の方からの電話にも受話器を耳にあててあげると話が終わるまでちゃんと聞いていたそうです。また初めての来客の方にも奥様が親しく話される方には近づいて行って話を聞いているそうですが、セールスマンなどには威嚇をしていたそうです。

実は、奥様自身も身体を悪くされていて、医者にはすぐに入院をするようにずっと言われているのですが、ミミちゃんの看病があるので、入院を延ばしていたそうです。

ミミちゃんはその話を聞いていて、奥様の負担を少なくしようと自ら死を選んだのかも知れません。

ご主人にはミミちゃんが亡くなったことは知らせられていません。

ご主人は病院でミミちゃんの写真を見ながら、ミミちゃんに早く会いたい一心で闘病生活を続けておられます。

退院されるまでは内緒にされるでしょう。

伴侶動物を亡くしたときの失意は経験された方なら理解できると思いますが、中でもミミちゃんのような、あまりにも利口で飼主との意志の疎通ができる伴侶動物を亡くした時の気持ちは言葉では言い表せません。(私もたくさんの動物を飼ってきましたが、ミミちゃんによく似た賢い猫を飼っていた経験があります)

ミミちゃんのご冥福とお二人の御快癒を心からお祈り致します。

大正動物医療センター http://www.taisho.animal-clinic.jp/


2010年4月の獣医師の欠勤日のお知らせ

2010-03-23 18:50:46 | お知らせ

盛田院長の欠勤日: 土曜日、日曜日(25日は出勤)、

              7日(水)、9日(金)、14日(水)、

                               21日(水)の午前、28日(水)、29日(祝)

                                     

盛田獣医師の欠勤日:火曜日、木曜日、

            14日(水)、21日(水)、24日(土)、28日(水)

茂山獣医師の欠勤日:木曜日、金曜日、

               10日(土)

那須獣医師の欠勤日:火曜日、水曜日、

               25日(日)

丸岡獣医師の欠勤日:日曜日、月曜日

橋本獣医師の欠勤日:金曜日、土曜日、

               28日(水)、29日(祝)

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ご主人の命を救った猫

2010-03-19 19:48:41 | コラム

猫の名前はミミちゃん。

当院に慢性腎不全のために通っている13歳のメスの日本猫です。

ミミちゃんは飼主のご夫婦と三人暮らしです。

ミミちゃんはお父さん子で、寝るときはいつもご主人の布団の中です。

2月のある日、明け方にミミちゃんは奥さんの部屋に入ってきて、耳元で何度も鳴きました。「起きてよ」というように。

未だ薄明かりの早朝なので、奥さんは「ミミちゃん、まだ早いよ」と言って、布団にもぐりました。

それでもミミちゃんは鳴き続けます。

そのうち奥さんは、これはいつもと違うと思いました。

すぐに起きてご主人の部屋を開けると「あっ!」と声をあげそうになりました。

ご主人が布団の傍に倒れていたのです。

奥さんは救急車を呼び、ご主人は病院に運ばれました。

診断の結果は脳梗塞。もう少しで手遅れになるところでした。

ミミちゃんのお蔭で助かったのです。

今、ご主人は寝たきりで、自分から話すことはできません。

それでもミミちゃんのことが気になっているのは奥さんには分かっています。

「ミミちゃんに会えばご主人の様態も改善するのでは」と奥さんは病院までミミちゃんを連れて行きますが、病院には猫は入れてもらえません。

*動物介在療法というものがあるのですが、この病院にはまだ導入されていないようです。

ご主人が入院されてからというもの、ミミちゃんは始終奥さんに「玄関のドアーを開けて」とせがみ、開けてもらうとエレベーターの前まで行ってずっとご主人が帰ってくるのを待っているそうです。

今は一日も早く良くなられて、またミミちゃんと一緒に暮らせる日がすぐ来るよう祈るばかりです。

今日もミミちゃんはエレベターの前でご主人の帰りを待っています。

Img_0606_2

ご主人の命を救った猫「ミミちゃん」と奥さん

*動物介在療法とは、定められた基準を満たした飼主と動物を、医療専門家のプログラムに介在させた治療法の一つ。人の身体的、社会的、感情的、認識的な機能の改善を促進し、精神科、高齢者ケア、作業療法、理学療法などの場面で活用される日本ではまだ新しい考え方の治療法です。(石田卓夫日本臨床獣医学フォーラム代表の言葉より)

大正動物医療センター http://www.taisho.animal-clinic.jp/


ご主人の命を救った猫

2010-03-18 11:25:36 | お知らせ

猫の名前はミミちゃん。

当院に慢性腎不全のために通っている13歳のメスの日本猫です。

ミミちゃんは飼主のご夫婦と三人暮らしです。

ミミちゃんはお父さん子で、寝るときはいつもご主人の布団の中です。

2月のある日、明け方にミミちゃんは奥さんの部屋に入ってきて、耳元で何度も鳴きました。「起きてよ」というように。

未だ薄明かりの早朝なので、奥さんは「ミミちゃん、まだ早いよ」と言って、布団にもぐりました。

それでもミミちゃんは鳴き続けます。

そのうち奥さんは、これはいつもと違うと思いました。

すぐに起きてご主人の部屋を開けると「あっ!」と声をあげそうになりました。

ご主人が布団の傍に倒れていたのです。

奥さんは救急車を呼び、ご主人は病院に運ばれました。

診断の結果は脳梗塞。もう少しで手遅れになるところでした。

ミミちゃんのお蔭で助かったのです。

今、ご主人は寝たきりで、自分から話すことはできません。

それでもミミちゃんのことが気になっているのは奥さんには分かっています。

「ミミちゃんに会えばご主人の様態も改善するのでは」と奥さんは病院までミミちゃんを連れて行きますが、病院には猫は入れてもらえません。

*動物介在療法というものがあるのですが、この病院にはまだ導入されていないようです。

ご主人が入院されてからというもの、ミミちゃんは始終奥さんに「玄関のドアーを開けて」とせがみ、開けてもらうとエレベーターの前まで行ってずっとご主人が帰ってくるのを待っているそうです。

今は一日も早く良くなられて、またミミちゃんと一緒に暮らせる日がすぐ来るよう祈るばかりです。

今日もミミちゃんはエレベターの前でご主人の帰りを待っています。

Img_0606_2 

ご主人の命を救った猫「ミミちゃん」と奥さん

*動物介在療法とは、定められた基準を満たした飼主と動物を、医療専門家のプログラムに介在させた治療法の一つ。人の身体的、社会的、感情的、認識的な機能の改善を促進し、精神科、高齢者ケア、作業療法、理学療法などの場面で活用される日本ではまだ新しい考え方の治療法です。(石田卓夫日本臨床獣医学フォーラム代表の言葉より)

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