大正動物医療センター(大阪市大正区)のブログ

大阪にある大正動物医療センターのブログ

大正動物医療センターニュースレター 【2016年2月号】

2016-01-23 10:27:07 | コラム

<そろそろ予防の時期になります>



こんにちは。ワンちゃん、ネコちゃんの混合ワクチンの接種はお済みですか?
ワクチンは終生免疫ではないため、年1回の接種が必要です。
発病すると非常に死亡率の高い感染症もあります。
ワクチン接種によって、病気にかからない強い身体をつくりましょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■目次
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.気を付けておきたい腎臓のこと
 
2.学べるワンニャン語クイズ

3.プチ情報
  ・殺処分ゼロを目指して
  ・千代田区の取り組み、5年間ネコの殺処分ゼロ!

4.ワンニャン♪クッキング
  ・サーモンコロッケ
  ・ふんわり卵がゆ

5.生活の中のちょっとした情報
  ・定年後の身辺整理

6 保険の雑学

7.本の広場
  猫とさいごの日まで幸せに暮らす本 (大泉書店)


-------------------------------------------------------------
▼ 気を付けておきたい腎臓のこと ▼
-------------------------------------------------------------
腎臓は、血液中の老廃物をろ過・除去して尿をつくり、体内の水分調節をするという働きをしています。
しかし、血液中の老廃物が蓄積されたり、老化による機能の低下により、様々な病気を発症します。
特に、気を付けないといけないことは、一度障害を受けた箇所は元には戻りません。
決定的な治療法がないため、早期発見による食事管理と治療により、腎臓の働きを助け、
病気の進行を遅らせる必要が出てきます。



◆代表的な腎臓の病気


<尿石症>



尿石症とは、尿管、膀胱・尿道に石が存在する事により、血尿や膀胱炎の原因となる病気です。
石が出来るのは遺伝的な体質による影響もございますが、
尿路感染や水・フードの成分による原因もあります。

特に、寒い時期の猫は注意が必要です。

猫は元々砂漠に住んでいた動物なので、尿を濃縮して排泄するようにできています。
そのため、犬に比べてこの病気が多く、水をあまり飲まなくなる寒い時期は、
特に濃縮されやすく石ができやすい状況になります。

<慢性腎臓病(尿毒症)>



慢性腎臓病とは、感染や炎症によりダメージを受けた腎臓の機能が低下し、
本来排出されるはずの老廃物が、血液に再吸収されて、全身に回ってしまう病気です。

特に犬の場合は、慢性腎臓病になっても症状が現れにくく、
気が付いた時には深刻な状態という事もあります。

症状としては、
・嘔吐
・下痢
・のどの渇き
・尿の回数が増える
・食欲不振
・元気消失
・呼吸状況の悪化
などがみられます。

状態が、悪化するとケイレン、昏睡に陥入ります。
一度、慢性腎臓病にかかってしまうと、治る事はありませんが、
状態をコントロールする事は出来ます。

◆尿について、少し気にしましょう◆



生活環境など様々な事が理由で変わる事もありますが尿は、
腎臓の状態を表しています。色や臭い、量、回数など
毎日記録する必要はありませんが、時々気にするようにしましょう。

◆定期的に尿検査を受けましょう!◆



どんな病気に対してもいえますが、腎臓病についても
早期発見・治療が大事になります。

尿検査では、尿の色や臭いだけでなく、尿糖、尿比重など腎臓の状態が色々わかるものです。
定期的に尿検査を受ける事で、病気を悪化する前に見つけられます。
一度、ダメージを受けた箇所が治らない腎臓だからこそ、尿検査が大事なものになります。

※猫の飼主様へ
尿検査を受ける際、尿を採る事が難しいという声をよく聞きます。
尿は、病院で採る事が出来ますので、気軽にご相談下さい。




-------------------------------------------------------------
▼ 学べるワンニャン語クイズ ▼
-------------------------------------------------------------



問題:ワンちゃんが、しっぽを股に挟むときがあります。
それは、どうしてでしょうか?
(答えは最後に書いてあります)

1.怖いよぉ~
2.挟むと気持ち良い!
3.イライラするなぁ~


-------------------------------------------------------------
▼ プチ情報  ▼
-------------------------------------------------------------
<1> 殺処分ゼロを目指して



ドックトレーナーの北村嘉啓さんを中心に、
本来殺処分されてしまうはずの保護犬をトレーニングして、
里親の元へ送り出すプロジェクトが動き出しています。

最初は問題を抱えていたワンちゃんでも、愛情を持って接していけば、
小さな子供でも安心して近づけるまでになるそうです。
現在、幸運にも協力者から1200坪の土地を提供してもらい、
不幸なワンちゃんたちのための、自由に遊べるドッグラン、犬の問題行動の改善トレーニング場、
保護犬一時預かり施設などを揃えた「夢の楽園」を完成させるべく、大々的な工事を開始したそうです。
「行き場をなくした保護犬を素晴らしい里親様のもとへ送り出して、
幸せな『犬生』を過ごしてほしい!」という北山さんの願いが叶うと良いですね。


<2>千代田区の取り組み、5年間ネコの殺処分ゼロ!



東京都のど真ん中に位置する千代田区は、かつて野良ネコによる苦情が数多く寄せられていたそうです。
これに対して、千代田区は2000年より「飼い主のいない猫の去勢・不妊手術費助成事業」を導入しました。
行政と地域ボランティアが連携を取りながら、
野良ネコたちを一時的に保護して、去勢・不妊手術をした後で、地域に戻して世話をすることにより、
千代田区は殺処分ゼロを実現できたようです。

今後も地域ネコとして受け入れ、世話してくれる、
優しいネコ好きたちの心のサポートが続いてほしいと願います。


-------------------------------------------------------------
▼ ワンニャン♪クッキング ▼
-------------------------------------------------------------
ワンちゃんの免疫力をアップさせる 
☆サーモンコロッケ☆



<材料>(6個分)
 ・生鮭 150g
 ・じゃがいも 1個
 ・パプリカパウダー 小さじ 1/4
 ・パセリ 少々
 ・コーンフレーク 適量
 
<手順>
 1.油を敷かないフライパンで鮭を焼き、粗くほぐして骨を取り除きます。
 2.1のフライパンから鮭を一旦移した後、じゃがいもを茹でて潰しパプリカパウダーを加えます。
 3.鮭を戻して、そのまま水気が少し残る位まで煎り、パセリを加える。
 4.6個に丸めてコーンフレークをまぶし、オーブントースターで10分焼く。 

  

ネコちゃんの肥満解消に
★タラとたっぷり野菜のスープ★



<材料>(3~5kgの成猫1日分)
 ・タラ 80g       ・しいたけ 10g
 ・大根 15g       ・大豆(水煮) 5g
 ・白菜 15g       ・糸こんにゃく 10g
 ・さやいんげん 10g   ・にんじん 10g
 ・水 100cc

<手順>
 1.大豆と糸こんにゃく以外の材料を全て細かく切ります。
 2.鍋に水を入れ、タラ以外の材料を煮込みます。
 3.2が柔らかくなったら、タラを加えて火が通るまで煮込みます。



-------------------------------------------------------------
▼ 生活の中のちょっとした情報 ▼
-------------------------------------------------------------
★定年後の身辺整理★

定年を迎えた男性は、それまでの会社人生を切り替え、
仕事中心の頭と生活を整理、自分にとって本当に大事なもの、
必要なものを残して、充実したセカンドライフ追及モードへの切り替えが必要になります。
例えば、仕事で使った名刺は、親交を続けたい方以外のものは処分したり、
仕事関係の書籍も取っておきたいものかどうかを考え処分するというのは良いと思います。


特に一番整理しないといけないのは、「お金」です。
仕事で使っていたクレジットカードも必要がなければ、解約した方が良いです。
また、万が一という事も考えて、預貯金がいくらあるのかなど把握しておく必要が出てきます。


-------------------------------------------------------------
▼ 保険の雑学 ▼
-------------------------------------------------------------

Q 先進医療って、そんなに高い医療なの?

A 種類にもよりますが、なかには100万円以内のものもあります。


先進医療とは、厚生労働省が審査した高度な医療です。
今後、公的な保険でカバーするかどうかを評価する医療でもありますので、
診察代や入院代については、公的な保険でカバー出来ますが、
先進医療の技術料については、カバーする事が出来なく、全額自己負担になります。


そのため、様々な保険会社では医療保険に「先進医療特約」というものを付ける事で
先進医療を受けた時の経済的な負担を少しでも軽減するようにしています。

実際の先進医療については、高いものは300~400万円くらいしますが、
中には100万円以内で収まるものもあります。

先進医療特約自体は、保険会社が販売する保険によって異なりますが、
月々100円以内で保険に付加できるものもあります。
新たに保険に入る場合、見直しする場合は、特約についてもチェックしてみましよう。


-------------------------------------------------------------
▼ 本の広場 ▼
-------------------------------------------------------------

猫とさいごの日まで幸せに暮らす本 (大泉書店)



人の世界で高齢化が進むように、猫ちゃんも獣医療が発達し、寿命が飛躍的に伸びてきました。
そういう現代だからこそ、猫ちゃんの老いや死について、直面しないといけない状況になってきました。



本著は、小さな家族である猫ちゃんが老いた時に、どのようにして幸せや健康を維持するか、
そして、どのように猫ちゃんの最期を迎えるかなど書かれております。



長い時間一緒に過ごしてきた猫ちゃんとの最期は、とても辛いもので、
出来れば「考えたくない」、「見たくない」という気持ちが出てくるのは当然だと思います。




しかし、著者である加藤由子さんは、
「生をまっとうして死んでいくことは悲しむべきことでは決してなく、むしろ美しいことだと信じています」
という言葉を述べております。



虐待など理不尽な死や悔やまれる死ではないからこそ、美しいことなんだと思います。

猫ちゃんは、人と比べて年をとるのが早い生き物です。
本書を読むことで、大事な家族と最期まで素敵な時間や生活を過ごしてみてはいかがでしょうか?


-------------------------------------------------------------
▼ 学べるワンニャン語クイズ(解答) ▼
-------------------------------------------------------------
答え 1怖いよぉ~。

人でも負けると、「尻尾を巻いて逃げる」と言いますが、怯えた時に
ワンちゃんも尻尾を股に挟んで、自分の弱点でもある肛門腺の臭いを他のワンちゃんなどに
嗅がれないようにします。そのため、恐怖などを感じると無意識に尻尾を股の間に挟みます。


詳しくは、大正動物医療センターまで

〒551-0003 大阪市大正区千島2-1-7
TEL 06-6551-5106
http://www.taisho.animal-clinic.jp/
* 動物医療を通じて全ての人に幸せを *