今年3回目の献血をしてきました。この10年で17回目になります。献血をするたびに思うことは「動物にもこのような献血システムがあればよいのに」ということです。
血球には寿命があり一般的に採血した血液は3週間で使用しなければなりません。人の場合は常に供給不足のために採血された血液は検査の後すぐに輸血に使われるのだと思います。ところが動物病院では立て続けに血液が必要な場合もありますが、2~3ヶ月も必要としないこともあります。このため人のようなネットワークシステムがない動物病院の場合、折角保存しておいた血液が無駄になってしまうことになります。ですから輸血が必要となった場合、病院やスタッフ、あるいは飼主さんやそのお知り合いの動物からレピシエントに適合した血液を採血します。また時間的に余裕がある場合はドナー登録をして頂いている動物から採血をさせて頂いています。
アメリカにはオキシヘモグロビンという代用血液製剤がありますが、効果期間が1.5日と短い上に、非常に高価です。その上この製剤が牛由来の成分を使用しているため、BSE発生以来日本への輸入は大変難しくなっています。
いずれにしろ日本にもオフィシャルな血液バンクシステムの構築が必要です。
大正動物医療センター http://www.taisho.animal-clinic.jp/