口唇の構造的障害
症状
口臭。疼痛。 潰瘍性病変。 流涎症。 浮腫。 著しいプラークと歯石。
原因
解剖学的
叢生した歯の影響による歯周病。 口唇小帯の付着部。 シャー・ペイにおけるtight-lip症候群。
代謝性
尿毒症や唾液内に含まれるアンモニアの高値。 糖尿病症例にみられる血管炎や口内乾燥症。 上皮小体機能低下症の際にみられる巨舌症や腫れた口唇。
免疫介在性
落葉性天疱瘡。 尋常性天疱瘡。 水疱性類天疱瘡。 犬の全身性エリテマトーデスと円板状エリテマトーデス。 薬物に対する急性過敏症。
感染性
口腔内の病変にニ次的に発生した日和見的な細菌叢。真菌性口内炎。 全身性感染症。 レプトスピラ症では、点状出血が認められる。猫のらい病(ミコバクテリウム)では、盛り上がったプラークが認められる。 猫におけるカリシウイルスあるいはヘルペスウイルス感染症。 犬ジステンパー。 犬のウイルス性乳頭腫症。
外傷性
歯石による刺激。 異物:gum-chewing症候群。 電気コードによるショック。 化学物質による熱傷。 裂傷。 蛇による咬傷。 打撲。 ベースナローな下顎犬歯による口蓋の外傷。
毒性
ある種の植物。 化学療法。 放射線治療。 化学的な刺激物。
大正動物医療センター 06-6551-5106
症状
疾患の病型(腫瘍性か非腫瘍性か)および二次感染の有無によって異なる。 リンパ腺腫大:軽度~重度。 上部気道:鼻炎、結膜炎や角膜炎。 持続性の下痢:細菌や真菌の過剰増殖、寄生虫によって誘発される炎症、あるいは腸陰窩細胞への感染の直接作用。 歯肉炎、口内炎、歯周炎。 慢性、無応答性、または再発性の外耳や皮膚の炎症。 発熱と削痩。 リンパ腫(リンパ肉腫):最も一般的なFeLV関連の腫瘍性疾患。胸腺および多中心性リンパ腫は密接な関連がある。多発性リンパ腫(リンパ節以外を起源とするもの)では眼と神経系が障害されることが最も多い。赤血球および骨髄単球性白血病:非リンパ球性の白血病が優位である。線維肉腫:FeLVと突然変異した肉腫ウイルスが重複感染した場合、若齢猫で最も頻繁にみられる。 末梢のニューロパチー、進行性の運動失調。
原因
猫から猫への感染:咬傷、密接な日常的な接触(毛繕い)、食物皿や寝床容器の共用によって起こる。 周産期における感染:感染した母猫の80%で胎子や新生子の死亡がみられる。また生き残った子猫の少なくとも20%は、胎盤または母乳を介して感染を受けている。
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