多聞月記

シルクドゥソレイユのドラリオンをきっかけに中国雑技、サーカス好きになったおっちゃんの月記

杂技与魔术 2019年第1期 記事紹介② 第一回中国雑技春晩の様子

2019-04-04 20:54:23 | 杂技与魔术 2019年第1期
中国の公式雑技雑誌 《雑技と魔術》2019年第1刊の紹介
今回は表紙を飾ったビックイベント
《2019 首届中国雑技春晩》を紹介している記事です.
春晩は中国で春節に合わせて放送される大型テレビ番組です.
中国各地から中継や録画された映像などをフルに活用して放送される中国最大のテレビ番組.
その中ではほぼ毎年中国雑技が登場するのですが,今年はそこから一歩踏み込んで
イベントとして呉橋で2019年第一回中国雑技春晩ってことで雑技がメインの春晩がイベントとして開催されました.
第一回となる今回は
中国雑技団,上海雑技団,武漢雑技団,山東省雑技団,南京雑技団,上海サーカス学校,呉橋雑技学校,呉橋県雑技団
などなど16の雑技団が19の演目を披露しました.
春晩自体は一番大きな中央電視台のものから各地のものまでいろいろあるんですが
雑技はどちらかというと1シーンもしくは歌や演目をサポートする立場なことが多かったのですが
今回は雑技がメイン,しかも雑技協会や雑技の故郷,有力雑技団が隣接する河北省といったことも絡んでか
大々的に紹介されています.



他にもいろいろありますが
まず取り上げたいのがこちら

中国雑技団が何年か前のモンテカルロサーカスフェスティバルでゴールデンクラウンを獲得した演目なんですが
メンバーがかなり変わったのは知ってました.だからこそ注目してて,演目が生まれてその次の世代はどうなのかと.
シングルハンドバランスでピアノの鍵盤のように配置された棒を片腕の力だけで飛び移りながら音楽を奏でる演技.
この演目の中でもメインとなる場面の一つが演じられなかったのは残念でした.
やはり技の伝承はなかなか難しいのかもしれませんね.ただ道具は用意されてるのが見てとれたので
やったけどなんらかの理由でカットされた可能性もあります.どうあれきっちり公開できる段階ではないのかもしれないです.
中国雑技団は決して小さな組織ではないですし,下部組織,学校等のネットワークもおそらく中国最大級.
しっかりと技の継承を果たしてほしいです.
次に注目したいのはこちら

私にしては珍しく魔術,マジックの類になります.
魔術も立派な雑技の一部として扱われることも多いのですが,この雑誌のタイトルでも雑技と対等にならぶあたり
別分野のものとどこかで思われてる部分も人々の心には私同様あるのかもしれません.
そんな私ですがこの演目は確かに雑技だ!って思えました.
いうなれば雑技団がやる雑技の魔術.



演技自体はどんどん鳩を出していく演技なのですが,途中から雑技の基本といわれる倒立になり
その上で足でマジックを行います.こういう雑技を意識したマジックはいいなって思えます.
なおこの方は南通市少年雑技団の丁洋さんという方.最近はフランスやアメリカでの公演などを経験している
まさに世界で活躍する雑技芸人の一人なのですが,なんと!呉橋出身なんだそうで,その故郷でショーをするのが
初めてのことだったそうです.
演技後にそれを紹介され,家族親戚にメッセージを送ってました.
そういうまさに世界で中国の良さをアピールする立場の人の凱旋公演になるのも,第一回にふさわしいかもしれませんね.
この番組の来年以降の展開も楽しみです.
コメント
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