作業療法士の妻が患者さんから是非見て欲しいと言われてDVDを借りてきました。
昨夜一緒に見ました。
DVDの中身は『ためしてガッテン』でした。
パーキンソン病の方のすくみ足(歩行時に足が前に出ない症状)が
メトロノームの音を聴きながら歩行すると、
スムースに足が出るという内容でした。
番組では“奇跡”として紹介されていました。
この内容はリハビリ業界では珍しい話ではなく
リハビリにこの原理を取り入れる事はよくあります。
理屈を簡単に説明すると
無意識下での歩行は脳の運動野を使って行われます。
メトロノームの音を聴いて、その音のリズムに合わせて歩行すると
外部の刺激に合わせて意識的な歩行になる為
補足運動野が使われるようになり足の出が良くなります。
つまり、使われる脳の場所が変わるため症状が緩和されます。
したがって、メトロノームの音でなくても効果はあります。
よく行う方法は家の廊下など歩行する所に
テープを貼り、またぐように歩いてもらいます。
テープが外刺激となりメトロノームと同じ効果が現れます。
番組では奇跡と紹介され、
上記の説明はなく、歩けるようになっても薬の服用は継続するようにと注意のテロップが出るだけでした。
何でもそうですが、メトロノームも効き目には個人差が大きく、
効かない人や段々効き目がうすくなる人もいます。
“奇跡”と鵜呑みにするのは怖いです。
しかし、DVDを貸してくださった人のように
情報を仕入れて行動に移した人でないと
奇跡は起きないと思います。
ちなみに昨日で『ためしてガッテン』は最終回を迎えました。
27年も続いたそうです。
健康に興味を持てる番組が終わりを迎え寂しいです。
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