浜松市の山間の道に車を停めた
小雨に洗われた木々の緑が鮮やかに映える
小さな沢沿いの道を歩く
この道は何処へゆくのだろう
道があると云うことは家があるのだろうか
黒き岩壁に生きるシダの植物の逞しさを見
岸壁に落ちる雫に地球が生きる基を知る
沢の水が刳る造形に驚嘆して
木々の根が岩をも抱き込み生きる様を見る
この道は何処へ通じるのか
この奥に家があるのだろうか
私の心を怖気さす大きな岩壁を見上げながら
この道は何処へ
行く宛てもない山歩きだ
あれ?
ドラム缶があるよ
そして三叉の花が咲いている
人の気配が嬉しくなった
今日はここまで もう帰ろう
帰りの土産は蒟蒻玉であった。
そして見えたのは山の中の一軒家