土曜の昼下がり二人の女性が手織体験にやって来た
「手織体験をしたいんですが出来ますでしょうか」
「今織機の準備をしていますから暫くお待ちください」
織機と織り込む糸と手織に関わる道具の準備をして
手織体験が始まりました。
スタッフから織物が出来る原理と織機の構造と操作法を学びながら
手織体験が進んでいきます。
「あー、なるほどそれでこうなるんですね」
昔の人が長い時間の中で作って来た方法が基本となって、現在でも
その原理のままに高速化しただけで現在の生産機となっていることがわかります。
豊田佐吉さんもこの技術の流れの中で改良に改良を重ねて来て
現在の私達の生活がいとなわれていることがわかります。
「教室には古い道具や機械が動いています。
「長い歴史の中の一端にわたしたちは暮らしているのですね」
そうなんですね、私たちが作ったんではないんですね、
長い歴史の中で育まれて来た事を私達は利用させていただいているんで、
それを学んでいただくことが主目的の手織体験なのです。
などと、講釈を述べているうちにコースターが出来上がりました。
小さなコースター作りの体験ですが、その意味を学びながら
一通りの織物技術が体得出るのです。
「出来たー!」
「嬉しいです」
一つ物を作り上げる喜びを味わえる手織体験でした。