ご来店してくださった時は手織体験のお客様で織機は使用中だったので
竹島散策で時間を調節していただいたお客様のご来店です。
早速、織機に向かって織り込む緯糸を選んで頂きました。
スタッフから織物が出来る原理と織機の操作方法を学びながら
機織りが進んでいきます。
「前から織ってみたかったです」
「竹島を眺めながら三河木綿を織れるなんて良いですね」
「私の家は昔、江戸で三河木綿の商売をしていたんです」
「ええっつ!」
「蒲郡は織物産地でしたが、明治大正昭和と時代を経て新しい織物生産に追われて
元々あった三河木綿は忘れ去られてしまって、中国からの輸入拡大で織物生産は
激減してしまったのです。そして自分達の足元を見ると産地としての由来もわからな
い状態に陥ってしまった。
”根っこの無い産業は育たない!”
そこで産地の原点を探せと運動が始まりました。
「三河が日本の木綿の渡来地であった」
「昔、三河木綿や三河縞という織物があったそうだ」
産地の原点探しと拠点作りが始まった。
それが、ミカワ テキスタイル ネットワーク協議会 であり
竹島クラフトセンターもその一環として、観光客に三河木綿を知ってもらい
買ってもらい、織物体験を通じて蒲郡の良さを感じてもらう為の店なんです。
会話が進むうちに、
「うちに江戸時代の三河木綿があるんです」
「そうですか、絶対に見たいです!、今度見せてください」
糸の太さや、撚り回数や、綿の毛足の長さや、織物密度や、染め度合いを知りたい、
と言ううわけで、手織体験より”江戸の三河木綿”に話が盛り上がってしまいました。
今度来る時に見せていただくことになり、長年の夢である古来の三河木綿を見ることになる幸せ!の1日になりました。