結婚式にお客様を招くテーブルを飾る布を作りたい。
一から二人の手で作ったものにしたい。
と言うことで、お二人はネットで調べた結果、竹島クラフトセンターのブログの
[綿婚式]の記事を見つけて相談に来たのです。
東京からお出でいただくので時間と費用も考えて電話でのやり取りの結果、
お二人が紡いだ糸で紐を織りたいと言いましたが、真田紐をご来場者
全員分を織るには25m以上織らなければならないので、
時間的にも無理だということで各テーブルを飾る布を作ることになりました。
最初からお二人で協力して作る意味を大切に考えました。
早速、第1日目の朝は棉の収穫からスタートしました。
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広い棉畑の中でビデオ撮りをしたかったのですが、
棉畑はすでに棉の木を刈り取ってしまった後なので
クラフトセンターの花壇の綿の収穫が、こと始めになりました。
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これは、棉の種取り作業の綿繰りです
キーコと音を立てながらお二人は懸命の作業です。
「あれ、不思議ですね、なぜ綿の糸が分かれるでしよう」
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沢山の綿を作らなければなりません、
くたびれて休憩です。
「さあ〜、もっと頑張るぞ」
そのあと、古来の弓を使った綿打ちをしました。
「ふあふあになったよ」
綺麗な綿が出来上がっていよいよ糸紡ぎの作業です。
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糸紡ぎ車の登場で不安気味のお二人、
「なぜ?なぜ糸が出来るの?、これを私がやるの?」
婿さんが見守る中を緊張気味のお嫁さんです。
「出来たわ、凄い!、糸が出来てくる」
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「あ!、切れた」
「大丈夫です直ぐ繋がりますから」
「おー、できるよ、凄く楽しい」
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「今度は私よ、上手でしょ」
慣れてきて、もう二人は職人さん気分です。
日本の綿を紡げる人は本当に少ないですよ、
自分で作った糸を使って披露宴を飾る布を織るなんて
私も考えたこともないのですがやれば出来るんだ。
2日目は、機織り作業です。12個のテーブルに置く布を織らなければなりません、
大変ハードな1日になりそうです。
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自分で紡いだ糸から織り込まれていきます
トントンと緯糸が打ち込まれていきます。
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お二人の懸命な作業で沈黙が続きます
一本一本シャトルが通り糸が打ち込まれます。
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「凄い、本当に布ができてくる」
「信んじられないね、昨日まで木に成ってた棉が織物になっている」
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そしてついに完成して織機から布が切り離されています。
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2台の織機から長く織られた布が現れてきました。
「できたー!」
とお婿さんの緊張が解かれ安堵の声が聞こえます。
披露宴でこの布がどのように使われるかは今はシークレットですが、
私も二人の熱意に押されてやってみました。
やれば出来る!
お二人で作り上げたこの気持ちを大切にして”愛を育んで下さい。
おめでとうございます。
結婚式は神社婚なので、西暦799年三河の海へ日本で初めて綿が渡来した事を
記念して建てられた天竹神社由来の三河地棉を使った糸で織物ができた意味も
あって良かったと思います。
新婚旅行とは言わないですがまた蒲郡へおいでんよ。