どうです。このかっこいい造型美。
横須賀海軍工廠で造られた重巡洋艦「高尾」型の艦橋をリアルに模しています。
これは、横須賀のヴェルニー公園の石碑群の中にある「国威顕彰の碑」です。
碑板があったと思われる部分は全て剥がされているが、「八紘一宇」が書かれていたらしい。・・・すると八紘一宇の碑か?
建立時期は不明ですが、重巡高雄型の艦橋を模していることから、高雄竣工の昭和7年から昭和20年の間と推測できます。
実物はかなり大きな碑で全高約4m程度あります。
(追伸)
最近、朝日新聞の記事や横須賀市史によって詳細が判明しました。
これは「国威顕彰記念塔」というもので、昭和12年5月27日の海軍記念日に除幕されました。場所は、同じヴェルニー公園ですが、横須賀駅よりの逸見営門の中、いわゆる逸見波止場前です。国際連盟脱退や軍縮条約廃棄という当時の社会情勢のなかで、海軍の偉業と意気を具象化したもののようであると横須賀市史に書かれています。当時の写真によると塔の上部には羽を広げた金鵄が取り付けられ、後ろにはマストも建てられていたようです。
作者は当時の第一人者である日名子実三で、彼は馬門山墓地の「第四艦隊遭難殉難者之碑」も製作しています。
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