ソウル編の途中ですが、本日、行ってきた
ゴトウヒロシさん個展 「あなたが消えた夜に」
を紹介します。(渋谷区神宮前の「HB Gallery 」で開催中、6月3日(水)まで。 11:00~19:00、最終日は17:00まで)
入口の英知美新聞号外。
毎日新聞夕刊で2014年1月~11月に連載された、中村文則さんの小説「あなたが消えた夜に」の挿画を担当されたのがゴトウヒロシさん。
私も途中から連載を読みだしたのですが、毎日、夕刊を見るのが楽しみでした。
先週の夕刊に、この個展の案内が出ていたので、今日は午前中に国立近代美術館本館と工芸館、国立公文書館を見たのち、表参道のこの個展に来ました。
なかに入ると、ゴトウさんがおられ、気さくに写真撮影Okとのことでした。
上も含め、描き下ろしが8点、新聞掲載の20点ほどで構成されています。
鉛筆で書かれ、幾つかは着色もされていました。
この絵の、男性のスーツやネクタイのマチエールは凄い。 写真ではわからないでしょうが、デジタル写真を拡大すると
わかります。
小説に出てくる小橋刑事の新バージョン。 他の作品でもそうですが、眼が、仏像の玉眼のよう。
ゴトウさんに伺うと、黒い瞳では、生々しくなりすぎるとのこと。
確かに、瞳が黒くないので、妖しくあるいは崇高なオーラを放っています。
これ、作者の中村文則さんを描いていますね。
2002年に「銃」で第34回新潮新人賞を受賞し、その後もいろんな賞を受賞しています。 まだ37歳の若さです。
これは小説にでてくる「椎名めぐみ」だろうか、はたまた「科原さゆり」?
そんなことはどちらでもよいくらい、絵としてぶるっとくるものがあります。
小説内のどんなシチュエーションだったか、まったく記憶がないのですが、こうしてみると作品の構図の
素晴らしさも特筆ものです。
ここからは、連載された挿画です。
吉高亮介かな、主人公の一人で、狂気の隣にいて復讐殺人を繰り返す”悪”なのだが、どこかで歯車が狂っただけで、ナイーブな青年。
これも誰を描いたものか、わかりません。 ちゃんと小説を読んでなかった証拠ですね。
こちらは分かります。 精神科医の米村。 患者の椎名めぐみに対し、マインドコントロールをして、狂わせ、自分もそれに依存する、彼も吉高に殺される。
終局近くの場面、毒入りチョコとわかっていて、愛する吉高がつくったチョコを食べようと、考えている科原さゆり。
この作品に思い当たるところはないのですが、表情と煎餅が面白い。
捜査一課の刑事と、所轄の市高署の刑事の場面だろうか。 作品すべてに、構図の非凡さが感じられます。
単行本が発売され、購入予定でしたが、ちょうど個展に作者のサイン入りのものがあったため、ここで購入。
小さな会場ですが、堪能しました。 来場者も結構、入れ替わり来ていました。
表参道は若者であふれ、活気があります。 地下鉄入口横で、お店の宣伝パフォーマンス。
私もプレゼントを頂きました!