光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

東京国立博物館(2024.10.11) 能面に見る写しの文化

2025年03月07日 | 博物館レビュー

東京国立博物館(2024.10.11)シリーズ、しつこく続きます。

本館14室で、特集が組まれていました。

 

 

デジタルディスプレイの表示画面です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場風景を撮り忘れたので、”1089ブログ”より、画像をお借りしました。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<能面 曲見>

うーん、能面に見つめられているようで、ドキドキ・・・何とも言えない、情感に参った。

 

 

 

 

よくできた写しですが、オリジナルほどの、ドキドキ感はない。

 

 

 

いいですね。 でも、オリジナルのもつ、冷たい炎のような感じがほしい。

 

 

デジタルディスプレイで解説されていた面です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うーん、能面作者の表現力が凄い。

 

 

 

 

 

 

 

 

”オー”と、息をのむ迫力!

 

 

 

 

 

 

いやー、勉強になりました。

 

参考(1089ブログ等より引用)

能楽は古くは猿楽(さるがく)と言って、社寺の祭礼にともなっておこなわれた。

南北朝時代、春日社と興福寺で猿楽を勤めた大和猿楽四座(よざ)  結崎座(観世座)・外山座(宝生座)・坂戸座(金剛座)(・円満井座(金春座)。

このうち結崎座に観阿弥、世阿弥親子が出、室町幕府第三代将軍である足利義満の寵愛を受けて、世阿弥が能楽を芸能として大成した。

そののちも歴代将軍によって能楽は愛好され、やがて武家の式楽(しきがく)として各地の大名も能を催すようになった。

大和猿楽四座のうち、坂戸座(金剛座)から喜多(きた)が分かれ、ここに現在の能楽シテ方宗家がそろいます。

これら宗家には、能楽の演目と演出にあわせて工夫された面が備えられた。

南北朝時代から室町時代にはあらたな曲がつぎつぎ作られ、面の種類も増えていった。

いわば創造・創作の時代と言うことができる。この時期に作られた面は、造形的な魅力に富み、本面といってきわめて尊重される。

安土桃山時代以降の能は、型を伝える模倣・写しの時代となり、能面も本面の模作が中心となっていく。  

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東京国立博物館(2024.10.11) 線刻蔵王権現像

2024年12月16日 | 博物館レビュー

東京国立博物館(2024.10.11)シリーズ、「アジアのおしゃれ」を終えて

本館の作品に戻ります。

 

本館2階の3室「仏教の美術―平安~室町」にあるこの作品

目を凝らさないと、何が描かれているのか、よくわかりません。

 

 

 

これを、現像処理で見やすくしてみました。

(ショーケースの映り込みが半端ないですね。スミマセン)

 

 

トーハクのサイトから、写真を引用。

 

国宝のこの作品、じつは過去に、鋳つぶされそうになった!

トーハクの特集「吉野と熊野ーー山岳霊場の遺宝」(2024年5月28日~7月15日)

吉野と熊野―山岳霊場の遺宝― リーフレットの表紙画像 
こちらのパンフレットから抜粋↓

イヤー、危機一髪でしたね。 

現在、残っている文化財は、さまざまな危機を乗り越えた

本当に貴重なものなのだ・・・と改めて実感。

なお、この蔵王権現像は、以前は撮影禁止だったので、今回初めて撮影。

 

最後に、気分を変えて、トーハク本館2階バルコニーの風景。 室内側から撮影

 

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東京国立博物館(2024.10.11)Asia in Style アジアのおしゃれ #3 憧れのファッションモデル など

2024年12月11日 | 博物館レビュー

アジアのおしゃれ、今日は

「憧れのファッションモデル」など

以下、緑字は図録からの引用

 堂々としたポージングで、服やアクセサリーを魅力的に

見せるファッションモデル。 つい、真似をしたくなる憧

れの的です。 ここでは、ファッションモデルさながらの

豊かな表現力で、当時の流行が表されている作品たちを紹

介します。

↑ 若い女性の、ウキウキ感があふれた解説ですね。

 

最初は、<唐のトレンドヘア>

ふっくらとした頬に、あどけなさが残る若い女性。

髻(もとどり)には金の髪飾りがつけられています。

東西交易で繁栄した唐時代、その勢いを映すように高貴な女性

たちの間で、高く大きく結い上げた髪型が流行しました。

 

 

上半身のアップ。

 

 

次の作品は、扇や皿にみる 清朝時代の美人  で紹介したものの再掲です。

ヘアスタイル、ファッション、アクセサリーなど、見もの。

 

 

 

次は

西域の女性俑頭部です。 

この作品は図録には非掲載ですが、インパクトがあったので、採り上げました。

 

 

 

アップにすると、迫力を感じます。

花鈿と呼ばれる化粧、唐を経て日本にも伝わった。

私も、難波宮の朝廷行事を復元した展示で見ました。(大阪歴史博物館)

この女官の化粧です。

 

 

 

西域の作品がでたついでに、図録では、「聖なるよそおい」に載っていた

<色鮮やかなクチャの楽人>と題された舎利容器

 

なお、今回の撮影したものは、照明に難があったので、2022年撮影のものを使用。

楽人たちはロングコートを着て、ブーツを履いています。

これが当時のクチャのフォーマルなスタイルです。仮面をかぶっている舞人もいます。

一方、大太鼓を担いだ子供たちは裸足で、少し丈が長い、左右にスリットの入った服を

着ています。

 

 

 

 

<甘いマスクにクールなアクセサリ>

飛び出すライオンをかたどった耳飾りやドレッドヘア風の垂髪など、

これぞガンダーラファッション。

 

 

 

<麗人は男装する>

丸首と長い袖が特徴的な衣装で、腰の低い位置でベルトをしています。

これは男装をした女性の姿。男装もお洒落の一つとして唐の上流階級の

女性たちの間で流行しました。貫禄さえ感じさせる立ち姿です。

男装の麗人は、昔からあるんだ!

 

 

最後に

<時にははしゃいで>

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東京国立博物館(2024.10.11)Asia in Style アジアのおしゃれ #2 インド貴族のエレガントファッション

2024年12月05日 | 博物館レビュー

アジアのおしゃれ第2弾は、インド貴族のエレガントファッション

 

以下、緑字は図録からの引用

インドのイスラーム国家であったムガル帝国は、皇帝がヒンドゥー教と

イスラム教のバランスをどうとるかによって、文化も変化していった。 

その皇帝たちのファッション・アイテムは、イラーム世界を象徴する

ターバンと、インドの豪華なアクセサリーが基本だった。

 

インド細密画コーナーで。 図録では、”シースルーを着こなす皇帝” だって。

 

 

 

上半身を拡大。

 

 

 

皇帝のシースルーの下の、ズボン・・・パージャ―マー?

 

 

”パージャーマー”って、もしかしてパジャマ(寝巻)? と思って調べると

 語源は「ゆったりした足首丈のパンツ」を意味するヒンディー語のパージャーマーで、

19世紀に植民地のインドからイギリスに伝えられ、20世紀の初めにはスリープウエアと

して定着したとのこと。

部分拡大

 

 

次は王妃。  ムガール帝国も最後は、皇帝がイギリスにより退位させられ、帝国は滅亡。

この細密画は、王妃が若い頃のものですね。 宝飾が凄い。

 

 

 

 

次は、織りのテクニックが光るサリー 

 

 

部分拡大です。

織りの技術は、よくわからないのです。すみません。 インベーダーゲームを思い出しました。

 

続きます。

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東京国立博物館(2024.10.11)Asia in Style アジアのおしゃれ #1

2024年12月03日 | 博物館レビュー

トーハクシリーズが続いています。

東洋館では、毎年、「博物館でアジアの旅」と銘打って、企画展示があります。

今年はAsia in Style アジアのおしゃれ」 

 

図録の表紙です。

 

 

では、アジアンファッションの美と技 から

清朝皇帝の后妃の衣服、華やかで鮮やかです。

 

 

 

清朝の貴族女性の日常着

   

 

 

 

 

女性用のズボンですが、左右で分かれているのが面白い。

現代のファッションにも、いかせそう。

 

 

 

 

 

インドのマハラジャの衣服。

 

 

部分拡大

 

 

  

 

 

 

 

19~20世紀朝鮮の、女性の婚礼衣装(上衣)

 

 

見終えて感じたのは、王族の衣装は、華美ですが、金と力を見せつけるような面があり

お洒落の質が、重たくて疲れます。

最後の朝鮮婚礼衣装は、いい感じでした。

まだ続きます。

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東京国立博物館(2024.10.11) 北魏時代の俑

2024年11月25日 | 博物館レビュー

東京国立博物館(2024.10.11)のシリーズ、今日は北魏時代の俑です。

加彩騎馬俑、うーんと唸る作品。

 

男性の楽人なのですが、顔が柔和で、女性の感じがするので、顔をアップ。

くちびるなど、女性的ですが、これが  北魏時代の特徴とのこと。

 

 

もう一つ、令和5年度の新収品にあった加彩官人         ※背景は暗色で加工。

 

 

こちらも顔をアップで。

柔らかいほほ笑みは共通しますね。

 

スレンダーな姿態を見て、北川宏人の人物彫刻を思い出します。 2018年のブログ

北川宏人展-WOMENー

を再見すると、後半に俑なども採り上げており、私の好みが、にじみ出ている!

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東京国立博物館(2024.10.11) 舞楽面

2024年11月23日 | 博物館レビュー

トーハクシリーズ、今日、取り上げるのは舞楽面。

パッと見、可愛いようで、怖い感じも。

 

 

 

 

このコーナの解説です。

 

 

似たものとして、トーハクには、法隆寺宝物館で伎楽面を所蔵しています。 

過去のブログ 東京国立博物館 法隆寺宝物館 伎楽面 で紹介したとおり、

東大寺の大仏開眼で上演されたりしましたが、舞楽などに押され、衰退して

しまった。

【参考】面の外見上の違い

 伎楽面:後頭部まで頭全体を覆ってしまう大型の面(仮頭という)

 舞楽面:耳の周辺までほぼ頭の半分を覆う面(半仮頭という)

 能面・狂言面:顔の前面だけを覆う面(仮面という)

 

なお、過去ブログで舞楽面と衣装を採り上げたものは、こちら

東京国立博物館 舞楽面、衣装 (2011.1.9撮影)

 

 

 

 

 

いかりや長介に似ていると思った。

 

 

 

 

凝ったつくりの面で、迫力があります。

 

 

面としては、この”地久の面が、一番、気に入りました。

 

 

斜めから。 伎楽面もそうですが、胡国人(ペルシャ)の高い鼻が目につきます。

古くから宗教的儀式や舞踏、あるいは演劇などにおいて用いられてきた仮面。

仮面(舞踏)は、人間生命の、さまざまな側面が、表出したものだろうか、強さを感じる。

コメント (2)
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東京国立博物館(2024.10.11) 令和5年度新収蔵品から着物

2024年11月18日 | 博物館レビュー

平成館企画展示室で特集「令和5年度新収品」が公開されていました。

そのなかから、着物を2枚紹介します。

 

 

大胆なデザイン! これを着て似合う人・・・前田美波里ぐらいか。(若い人は知らないかな)

 背景は処理しています。

 

 

 

こちらも、ドが付くくらい派手。

 背景は処理しています。

 

 

 

近づいて撮らなかったので、上の写真の部分拡大ですが、唸ります。

 

 

トーハクブログを読むと、この着物の柄は2020年の

特別展「きもの KIMONO」の図録表紙にも採用された作品でした。

で、私もブログで採り上げた同、特別展を再見。

なんと、両作品とも、載っていました!

特別展「きもの KIMONO」を観て 東京国立博物館(2020.8.10)

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東京国立博物館(2024.10.11) 扇や皿にみる 清朝時代の美人

2024年11月17日 | 博物館レビュー

東洋館の4階、中国の書画コーナに来ると、扇に描かれた

中国の美人画にくぎ付け。

 

 

 

拡大すると

 

 

次は

 

キャプションの撲蝶とは、蝶を撲ることではなくて、捕まえる意味。

 

拡大

切れあがった眦(まなじり)・・・うーん、どこかで見た女性の面影が。

 

 

 

最後に大皿

 

 

拡大

中国・清時代の美人画の特徴は、細首、撫で肩、細腰、おちょぼ口。

まるで、病人のようなので「病態美(びょうたいび)」というらしい

最初見たとき、くぎ付けになったけど・・・私はダメです。鈴木春信あたりが限界です。

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東京国立博物館(2024.10.11) 木製彩色華鬘 (和歌山県丹生都比売神社伝来)

2024年11月16日 | 博物館レビュー

トーハクの作品紹介、2回目は華鬘(けまん:仏堂内を荘厳するもので

長押などに掛けられる)

展示場所は本館2階、国宝展示コーナの手前。

こうした仏具は、普段、パスすることが多いのですが

今回は、華鬘の絵に惹かれました。

 

 

 

躍動感と、顔の表現にグッときました。

 

 

 

もう一つ。

  

 

 

 

こちらの女性の貌が、いい。(しもぶくれの女性の顔表現は、古来から多い)

東洋館での中国絵画などでは、うりざね型の美人画が目立つ・・・後で紹介予定。

美人の色香に気分も高揚。

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東京国立博物館(2024.10.11) ヤマネコ土偶

2024年11月15日 | 博物館レビュー

久し振りに東京国立博物館を訪問。(2024年10月11日《金》)

約3時間半、鑑賞しつつ、500枚ほど、撮影。

その中から、グッときたものを、紹介します。

 

最初は、愛称”ヤマネコ土偶”

本館2階の”日本美術の流れ”のトップバッターでした。

通常は、平成館で展示されているのですが、この場所だと

照明や、展示方法の具合で、”夜のヤマネコ女王様”って雰囲気。

(断っておきますが私は、夜、妖しいところを徘徊するような

ことはありません、ハイ)

 

 

昼の貌のヤマネコ様も、過去のブログでどうぞ。

東京国立博物館(2012.10.7) 土偶・ミュジアムシアター

 

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トーハクの根付#2 郷コレクション 150周年記念展示

2024年02月13日 | 博物館レビュー

トーハク150周年記念展示・根付の続きは、郷コレクションです。

 

根付の概要説明です。 参考になりました。

 

 

最初の作品「緊褌木彫根付」

”ふんどしを締める” 言葉は知っていても、フンドシしたことないから、実感が・・・

で、動画などで、ふんどしを締める動作を調べました。

六尺褌では、布をねじって巻き込んで、引っ張ることでシッカリとするようです。

江戸時代は、フンドシ姿の行商人や駕籠かき、飛脚などが当たり前でしたから、普通

にフンドシ姿は見られたでしょう。

でも、お尻丸出しのフンドシ姿をみた外国人は、!!だった。

亡くなった私の父は、シベリア抑留帰りで、私の小さい頃、越中ふんどし姿は、よく見ました。

 

 

 

 

黒奴、差別的な意味ではなく、奴=太鼓持ちの意味ですね。

 

 

 

使い古して、すり減った感じの作品。

外国人コレクターには、それが”いい”そうです。(作品が愛されたシルシ・・)

 

 

 

 

いろんな素材を使っている。

 

 

 

 

毬が、離れていますが、緒締として使ったのかな。

 

 

 

 

うーん、いいですね。

 

 

 

 

子犬の可愛さは、時代が変わっても。

 

 

 

 

ピンボケですみません。 

素材で鼈甲が使われていますが、馬の眼に使っているようです。

 

 

 

鬼の顔までは、ピントが合わず、すみません。

知らなかったのですが、「提灯釣鐘」は古い諺で「釣り合いがとれぬこと」。

しかも、提灯の方が重いように描かれている。 ”重さ”=”本当の価値”が分からぬ様を

諷刺したようです。 

大津絵にも、猿が、釣鐘と提灯を、天秤棒で担ぐ絵があり、江戸時代は、この種の話が

面白がられたようだ。

 

 

 

下手投げで、羅漢の勝ち!

 

 

 

 

素材に海松(ミル:海藻の一種)が使われている。現在の日本では食べる習慣はあまりないが、

古代には一般的な食用海藻で、租税としても納められた。 和歌にも「見る」の掛詞として多数

詠まれる。 根付の素材としては、黒い珊瑚のようなもので、動物根付の黒目の素材として多く

使われてきた。

これも、そうかなー

    

 

 

黒目の部分に使われているのか・・・よくわかりません。

濡れた髪を持つ、手のあたりの表現も繊細。

 

 

 

 

 

 

 

 

常盤については、以前のブログに概要を記しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

素晴らしい。

 

 

 

 

陳列台には、紹介しきれないほど根付の数々。

 

 

 

おかめは、古くから存在する日本の面(仮面)の一つ。

お多福、阿多福(おたふく)、文楽人形ではお福(おふく)とも書く

陶製ですが、頬やおでこの部分が、黒ずんでいる。

持ち主に愛でられたのかな?

 

 

 

雷神の根付です。 太鼓はわかっても、雷神の姿が???

 

 

 

 

 

 

 

 

郷コレクションの保存箱です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場風景です。 普段は漆工芸品を展示している部屋でした。

いかがでしたでしょうか? 

東京国立博物館で、現代の作品を見れるのは、根付だけ・・・おっと、横尾忠則の

寒山百得展を、この間やってましたね。 いろいろチャレンジするトーハクでした。

 

 

最後に根付とは違うのですが、150周年記念展の帰りに、上野公園を歩いていたら

こんな、人間彫刻が  2022年11月6日 14時50分頃

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トーハクの根付#1 高円宮コレクション 150周年記念展示を中心に

2024年01月31日 | 博物館レビュー

年が明けて、もう1月も末。

ブログのアップが遅いのは、手の遅さ(あれこれ、調べまくるのが好きで・・・)と

もう一つ理由がありました。

実は、昨年の3月頃、マイクロソフトOneDriveの容量アップの催促がうるさくて、エイヤーと

OneDriveを削除をしたのですが、作品画像などを保存していた、未投稿ファイルも消えてしまい

真っ青! (2014年あたりからの、未投稿の記事や素材が貯まっていた)

OneDriveを削除するには、それなりの手順を踏まないと、ダメなのですが、後の祭り。

File Historyなどを探しまくったのですが、大事なファイルは大半が消え失せました。

 

気を取り直し、一から画像を選び直して、という作業を続け、トーハク150周年記念展示を

今回、やっとアップ。 (>_<。) 

 

2022年度のトーハクは、150周年記念で、国宝展をはじめ、興味深い展示が山盛りでした。

その一部は、アラカルト篇として、2023年1月2日のブログにアップし、詳しくは後日紹介と

していたのでした。

 

最初は、トーハクの根付です。

トーハクには、根付の二大コレクションがありますが、現代根付が主体の、高円宮コレクション

から紹介します。

高円宮殿下が、2002年に心室細動で亡くなって、20年以上経つのですね。 

殿下の死がきっかけとなって、AEDが普及したのも、懐かしい話です。

 

会場風景です。 平成館1Fの企画展示室。 撮影日は2022年12月13日です。

一部、2022年11月6日、2023年8月18日に、高円宮コレクション室にて撮影。

 

 

ぎょ!

 

 

奥田 浩堂(本名:奥田 耕道)という作家名がありながら、馬糞山 馬六とは。

遊び心あふれる作品ですが、根付はもともと、そんな、気風が持ち味なのかも。

 

 

子クジラを乗せた夫婦の鯨 ᴖ.ᴖ   素材も鯨骨化石だー

 

 

 

 

 

 

 

ふくら雀:ふくら雀は、冬になると外でまんまるに膨らむ雀のこと。

     豊かさを表す、縁起ものとされ「福良雀」「福来雀」と書くことも。

ゆるキャラですね。

 

 

 

毛の質感!

 

 

 

アイデアや磁器の色味など、いい感じ。 実用で使うのは割れそうでコワイ。

 

 

 

このサイズで、磁器として焼成するのも大変でしょう。 日本人にはない、アイデア。

 

 

 

日本の案山子と、少しイメージが違うのですが、そんな野暮は、言いっこなし、の現代根付。

 

 

 

マイケル・バーチの作品は、流れるような曲線美のものが多い。 妖しさもまとう。

 

 

 

狸の頭部を包むのは、僧衣? ???の作品。 

英語の作品名がTanuki Priestとなっているので、調べると、狸は、元々極東にのみ生息する世界的に見れば珍しい動物なんだ。

今でこそ、東欧にも分布が拡大しているが。 英語では、 raccoon dog(アライグマ(raccoon)のようなイヌの意味)だって。

で、この作品の動物は、顔の特徴から、ヨーロッパアナグマと思われます。 ・・・早速、化けたな

 

 

 

 

流れ星に、願いごとをする河童の!少女

 

 

 

駒田 柳枝は、人物根付が得意

 

 

 

くねらせた姿が粋で、悩ましい。 

着物の文様も、浮き彫りにして、触った感じも面白そう。

 

 

 

ピンボケ写真で、済みません。 綺麗に撮らないで!とお願いされて・・・

 

 

 

360度、物語を詰め込んで。

 

 

 

NHKの美の壺”根付”でも語っていましたが、丸みが大切だと。 

根付が、衣服を傷つけないことと、触感も。

触って楽しむアート。

 

 

 

素材にタグアナッツ(象牙椰子の種)と黄楊が使われています。

 

 

この狸も、日本の狸ではないような・・・

 

 

 

琥珀と金の素材!

 

 

 

明治期以降、不遇な時代を迎えた根付も、戦後になると米国人らの旺盛な需要で、再び好況に。

当時の題材は外国人の嗜好に合わせて、歌舞伎や能、十二支、七福神などの、日本趣味の立像が

多く、細密な装飾と着彩に特徴があった。 この作品もその流れでしょう。 迫力が凄い。

 

 

 

 

 

 

 

 

知らなかった。 日本サッカー協会のエンブレムに、八咫烏が使われていたなんて。

 

 

 

 

河童の頭のお皿が、バードバス!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんと、タイトルは倒木更新!

親木を踏み台にして、次世代の若木が生長する過程は

生物の世界で共通しているのかも

 

 

 

粋なデザインですが、タイトルが長いし、よく分からない。

黒岩明は、もともとジュエリーデザインをやっていた方。
 
冒頭の〈ストップエイズ!!〉も、この作家の作品

 

 

 

 

 

高円宮コレクション室の光景です。

 

 

コンパス 片手に一人旅か。 撫でたくなりますね。

 

 

 

 

 

 

子供の可愛さは、金銀の財宝と比べられない。

 

 

 

 

〈ペンギン>  寄金 佐和子   象牙  1995年

 

 

 

最後に紹介する<春乙女>

カエルなのですが、春乙女???  春→スプリング→ぴょんぴょん→カエル飛び?

でも乙女は??

  

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大阪歴史博物館見学

2023年12月24日 | 博物館レビュー

大阪城~藤田美術館~京橋と歩き廻った10月21日(土)

天満橋の宿へ戻り、休憩して、大阪歴史博物館へ(歩いて5分)

 

写真は、大阪歴史博物館が竣工した2001年当時のもの。 ラグビーボールのような断面。

右端に旧NHK大阪放送会館、隣の農林会館のビルなどが写っていますが、今は公園に。

デカい新NHKビルや、大阪歴史博物館の建っている場所は、以前、大阪中央体育館があり

大相撲の大阪場所などが開催されていた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

 

大阪歴史博物館の見学は、10階から。  

下の写真は公式サイトより

 

 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         

実写です。

 

 

 

 

 

 

下の写真は、威儀命婦(いぎのみょうぶ)という、天皇に仕える上級の女官。〈背景は加工)

女官の顔が厳しくて、リアルっぽく見えます。 

なお、当時の化粧の参考として、正倉院所蔵の「鳥毛立女屏風」を、ネットから引用。

 

正倉院所蔵の「鳥毛立女屏風」

 

 

 

 

子供たちは、無邪気にが遊ぶ。 

 

 

窓から見える風景

左端の、建設中のビルは、ラグジュアリーホテルになるらしい。

ここには、以前、NTT西日本本社ビル(私も一時、勤務していた)があった。

 

公園中央部分に見える、基礎台が大極殿跡

高速道路も、この部分は地上を走り、高架基礎による遺跡損壊を防いでいる。

 

 

古代の難波

縄文時代までは、河内は湾だった。

 

難波の語源

 『日本書紀』には、上町台地の北側、大阪湾と河内湖を結ぶ海峡出口で、潮の流れが、とても速かったのを

浪速(なみはや)と呼び、訛って難波(なにわ)となったとある。

現代では、浪花とか浪華も使う。漢字に関しては、ややこしい。

 

 

 

 

 

この時代の事件を見て、3年前に連載された夕刊小説、「恋ふらむ鳥は」(著者  澤田 瞳子)を思い出した。

万葉の歌人・額田王(ぬかたのおおきみ)の半生を描いたもので、子まで成した大海人王子(おおあまのみこ)

別れ、その兄、葛城王子(かつらぎのみこ)の仕切る宮城で宮人として勤めに邁進する。

その後、白村江の大敗、葛城の死、大海人の挙兵で、叔父と甥が争う壬申の乱・・・動乱の飛鳥の世を生きた、

額田王激動の半生が・・・・。

で、Webサイトから、毎日新聞 夕刊 2020/5/25に載った、挿絵(村田涼平・画)を下に貼りました。

宝女王(斉明天皇)から朝鮮出兵の意を受け、宮殿の庭に出て、葛城(中央の人物)や大海人(左側の人物)

と言葉を交わす額田王が描かれている。

今、私が立っている、この地で、約1400年前に、こんなドラマがあったのだ。

 

 

 

歴博ビルの両端は、展望がいい。

 

 

 

 

 

 

次は、中世・近代です。

 

 

 

三十石船について

徳川の初期、淀川の伏見・大阪間の交通機関として旅客専用の船“三十石船”が登場。

米を三十石積めることから三十石船と呼ばれた。

全長約17m、幅約2.5m 乗客定員28人~30人

船頭は当初4人と決められていたが、幕末には“早舟三十石船”が現れ船頭も4~6人になった。

<上り船>
 大阪には4つの船着き場(八軒家・淀屋橋・東横堀・道頓堀)があり、朝早く出て、
夕方

には伏見に着くのが通例。上り船は棹をさして上る所もあったが、十一里余(約45㌔)

殆ど綱を引いて上った。

<下り船>
 伏見の船着き場からは、夜に出て、早朝大阪着というのが一般的だった。

 

天満眺望

 

絵師の田能村小斎は、田能村竹田の孫弟子にあたり、細かく描いているので、拡大してみました。

右端が、網島になります。

さて、八軒屋と天満が出たところで、近松門左衛門の「心中天の網島」道行名残の橋づくしの関連個所を紹介

北へ歩めば。我が宿を一目に見るも見返らず、子供の行方女房の、哀れも胸に押包み、南へ渡る橋柱。
数も限らぬ家々を、いかに名付けて八軒屋。誰と伏見の下り舟、着かぬ内にと道急ぐ、此の世を捨てて
行く身には、聞くも恐し、天満橋

 

浪華曾根崎図屏風

曽根崎川(蜆川とも)の両側は石崖造りの上に、川に半分乗り出すように、茶屋の奥座敷がずっと並び

川を行き交う、小舟も賑やか。

解説には、堂島新地の風景とあるが、曽根崎新地の間違いでは?

 

 

 

文楽人形、いいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

近代現代  7F

 

 

実写。

 

 

 

謡いの練習でしょうか

 

 

 

 

郊外住宅の暮らし

 

 

 

 

 

 

最後の写真は、昭和初期の大阪で、流行の最先端にたモダンガール、(左側の女性)

当時は、モガとかモボ(モダンボーイ)と呼んだらしいけど、もう死語ですね。

以上、15時40分~16時50分の急ぎ足の見学でした。

なお、このビルの地下には、難波長柄豊碕宮の遺跡があり、掘り出したままの状態で

一部を見られるようですが、今回は時間がありませんでした。

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東京国立博物館(2023.8.18訪問) 加彩宮女と饕餮文瓿(東洋館)

2023年08月26日 | 博物館レビュー

トーハクの展示品から、好みを紹介します。

アジアギャラリー(東洋館)3階の中国の陶磁のコーナの一部です。

紹介したいのは、左端に小さく写っている(人形)です。

 

 

こちらです。 「中国 墳墓の世界」のコーナから。

 

 

ファッション、斬新!  指たてが気になる。

 

 

 

顔をアップ。 眼の迫力!

この加彩宮女の横に、加彩女子 (中国 奥田誠一旧蔵 唐時代・7~8世紀 個人蔵)が2躯 あり、顔の表情などは

宮女よりも素晴らしかったのですが、個人蔵のためか、撮影禁止で残念でした。

 

 

次は同じく「中国の青銅器」のコーナ

 

 

 

饕餮文瓿は、公式サイトの名品ギャラリーの説明が分かりやすいので引用。↓

殷代には祖先や神々の祭祀のために様々な形と用途を持つ青銅礼器が作られた。
このホウもその一つで,器体は平たい球形で口がすぼまり,蓋が付く。酒などの液体を入れる器である。
細かい雷文の地の上に,獣の顔と前足を思わせる饕餮という文様を浮彫風に正面に大きくあらわし,その
両側にキという獣などを配している。これはホウとしてもかなり大型で,製作も精巧であり,商代後期の
青銅器の典型といってもよい。

 

 

蓋の上の造形は、角をもった蛇がとぐろを巻いた姿らしい。

 

 

胴体中央部のアップ。 カワイイ。

 

コメント (2)
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