世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

元「変な学校先生」私ふじもんが、ただ今世界を駆け巡っています!世界の今と僕の魂をお届けしますので、ぜひお読み下さ~い!

【第1章 南米編 アマゾン河「無」の教え】

2013-07-14 12:07:43 | 日記
2013年7月11日。

ペルー・コロンビア・ブラジルの三国の国境が交わる地点。僕はそこからボートに乗り、ブラジルのアマゾン河畔の都市、マナウスに向けて出発した。

行程は4日前後とのこと。寝床は屋外にハンモック。

船内には、特別に何かがあるわけではない。

両岸には、「まさにアマゾン」という熱帯雨林が広がっている。河の色は「まさにアマゾン」という茶褐色の色を湛え、滔々と流れている。


ただ日が登り、また沈み、時おりスコールに遭遇し…。


そこにはただ、ゆったりとした時間だけが流れている。


まさに「無」である。

ただただ、時間だけが流れていく。

ハンモックに揺られながら、ウトウトする。

ふと時計を見る。

まだ15分しか経っていない。

河岸を見る。

全く変わらない景色が、ただただそこには存る。

「無」は面白い。「無」は「有」であり、また「有」は「無」でもある。

色即是空、空即是色。アルファでありオメガである。始まりであり終わりである。

昔、XJAPANの元メンバー、hideが歌っていた。

「何にもないってこと、そりゃあ何でもありってこと」

この「無」は何にもないようで、実は何でも有るのかもしれない。

日本での忙しい日々は何でも有るようで、実は何にも無いのかもしれない。

「無」の時間は、実は最高に贅沢なのかもしれない。

「有」の時間は、実はただ囚われているのかもしれない。

不思議な思いの交錯を、アマゾンの流れは僕に問い掛けてくれる。


「無」は面白い。脳ミソを、変な方向に働かせてくれる。

突然、昔のことを思い出す。
どうでもいいような思い出、過去のちっぽけな栄光、大切な人を傷付け裏切ってしまった、取り返しのつかない失敗や愚行…。

突然、何かに閃いたりする。
今夜の有意義な過ごし方、次の国で挑戦したいこと、日本に帰ってからの計画…。

突然、孤独に怯えたりする。
無性に家族に会いたくなる、日本が恋しくなる、友人や彼女と無性に話がしたくなる…。

突然、不安に陥ったりする。
今の自分の行動に対して、これから先の未来、家族や彼女や友人のこと…。

突然、勇気が沸いてきたりもする。
俄然やる気になったり、何でもできるような気になったり、成功イメージがガンガン沸いてきたり…。

「無」は簡単に見えて、実は一番難しい存在なのかもしれない。

人は「無」の中でこそ、その真価が問われるのかもしれない。

「瞑想」という「無」の中での修行によって自らを高め続けてきた仏教の教えが、何だか少しだけ分かったような気がする。


少しだけ目を閉じる。

また目を開く。変わらぬアマゾンの流れと景色。

そこには相も変わらず「無」が在る。


「無」。なんと深いことか。

もう少し、上手に「無」と付き合える人間を目指そう。

2013年7月11日。マナウスに向かうボートのハンモックの上にて。

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