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ふじもん世界放浪「放学記」第7章アジア編 楽しいやないかい!『隠れた親日国』アゼルバイジャン!

2014-05-13 19:04:12 | 日記
2014年5月13日。

※写真は有名な「キャラバンサライ」のホテルです。その昔、シルクロードに向かう隊商が泊まっていたという由緒あるホテルなんですよ~!

《アゼルバイジャンという国、名前は知っていましたけど・・・やられました!こんなにも日本のことを良く思ってくれているとは。おかげ様で、せっかくのアゼルバイジャンの夜の記憶がどっかに行ってしまいました・・・!》


「〇〇は親日国」的な話はよく耳にしますが、このアゼルバイジャンもなかなかの親日国なんですよ!

日本人として日本のことを良く思ってくれる国があるということは、本当に嬉しいことです。


グルジアからアゼルバイジャンに入国した僕は、まず初めにアゼルバイジャン北部にあるシェキという街に行きました。

シルクロードを渡る隊商たちが泊まっていたとう有名な宿「キャラバンサライ」にチェックインした僕は、さっそく街の様子を見に行こうと歩き出したのですが・・・!

これがまた楽しくも大変なことになってしまいました・・・(笑)!


アゼルバイジャンの洗礼①:「そんなに飲んだらおしっこが出てしまいまっせ・・・止まらないチャーイ攻め!」

「キャラバンサライ」はなかなか趣のあるホテルで、バックパッカーの僕が泊まるのにはちょっとお高い。

ホテルの中にはオシャレなカフェもあり、雰囲気もとても良い。

僕はそこでお茶を飲んだりするつもりは全くなかったのだが、ちょっと中の様子だけ見ようと中を覗き込んだ。すると・・・。

「ヘイカモン、マイフレンド!」

早速お誘いが入りました~(笑)!

彼らは地元アゼルバイジャン人の4人組のおっちゃん(兄ちゃん?)達。4人でチャーイを飲みながら、お菓子やらナッツやらを楽しんでいるところだった。

僕が日本人だと分かると、「ジャパニーズ!シットダウン!チャーイチャーイ!」の嵐!

途中から店員さんまで入り込んできて、色々な種類のチャーイやらお菓子やらバンバン振る舞ってくれるのだ。

結局1時間くらいそのまま滞在し、恐らく7~8杯のチャーイをいただいたと思う・・・。

だって「もういいから!」って言ってんのに止まらないんだもんよ!

ホントに有り難い限りです。おっちゃん(兄ちゃん?)達、どうもありがとうございます!美味かったぜ!


アゼルバイジャンの洗礼②:「いや、マジでそんなに飲んだら部屋まで帰れませんぜ・・・恐怖のウォッカ攻め!」

カフェを後にした僕は、「キャラバンサライ」の奥の庭にあるレストランを覗いてみた。

もちろん何かを食べるつもりはない。だって高いもんね。例によってただ覗いてみようと思っただけだ。

のだが・・・。

「ジャパン?カモン!」

またまたお誘いが入りました~(笑)!

今度は家族連れのアゼルバイジャン人だ。家族構成はよく分からないが、おっちゃん3人と子ども3人と奥さんと・・・楽しそうに外のテーブルで食事をしていた。

そこに突然呼ばれてしまった僕は、まるでホームステイのように飛び入り参加!

「いいのかな~」と思いつつも「楽しいからいいや!」と割り切り、ドカッと席に座ってしまったのだが・・・。

このテーブルは甘くはなかった。

次から次へと続く、ウォッカ(みたいなチョー強い酒)の洗礼!しかも全部一気で行けとのこと!

お肉やら野菜やらたくさん振る舞っていただいているし、それに郷に入っては郷に従え!だ。

さらに僕のポリシーとして、勧められたお酒を断るなんて失礼千万!これはいただくしかない!

子ども達まで嬉しそうに煽ってきやがる。この可愛いクソガキどもめ(笑)!

ということでバンバン料理をいただき、バンバンお酒も飲ませていただきました!押忍、ごっつぁんです!


しかしこの酒の強さはハンパじゃなかった。アルコールのパーセンテージは見なかったか、飲んだ感じでは恐らく30~40%はあったと思う。

それを次から次へとストレートで飲ませてくるのだから、これはかなりきつい。

しかしみんなこんなに温かい笑顔で迎えて下さって、突然現れた僕にお酒を振る舞ってくれているのだ。

身体はきついけど、こんなに美味しいお酒はない!僕はとことん飲んでやった。

ということで、その後記憶ぶっ飛びで部屋まで戻ることになったのですが・・・(笑)!


いきなり強烈なダブルパンチだった。

まさに綺麗なワンツーでアゴをスパーンと撃ち抜かれたように、アゼルバイジャンの楽しい楽しい洗礼受けたのでした!

アゼルバイジャンに入国してから常に感じているのだが、アゼルバイジャン人は基本的に本当に親日なのだと思う。

国境の警官たちもすごく日本人の僕に対して優しかったし、バクーの街中では「カラテ」「ジュードー」のジャージを着た人を何人か見かけた。

武道を通じて日本を知っている人も少ないのであろう、そう言えばアゼルバイジャンって、確かけっこう柔道が強かったと思う。

せっかくちょっと高いお金を出して泊まった「キャラバンサライ」の宿、じっくり堪能しながら夜を過ごすつもりだったけど、それは吹っ飛んでしまった(笑)。

でも、そんなのはどうでもよかった。

「日本が好きだよ!」とか「日本人っていいよね!」と言って下さる国がある。国民がいる。

そんな方々が名もない僕を呼び止めてくれて、一緒の時間を過ごしてくれる。

そんな贅沢って、他にないよね。

どんな高級なホテルに泊まるより、どんないい車で迎えに来てもらうより、こういう地元の人との付き合いって掛け替えのない財産だと思う。

だからちょっと次の日二日酔いで大変だったのくらい、なんてことない!

こんなに素晴らしい時間をいただいたのだから。


僕は改めて思った。

こういうのもふてぶてしいのかもしれないけど、日本人って世界の中ではかなり好かれている方の国民だとは思う。

だからどこの国に行っても比較的「ウェルカム」で対応されることが多い。

すると、僕たちは忘れてしまう。「ウェルカム」をしてくれることの素晴らしさ。

何故「ウェルカム」なのか?その背景も考えなくなってしまって、ただその状況に甘えてしまう。

「俺らは嫌われてないからね~」などと、天狗になりかけてしまう。


そうじゃない、それじゃいけない。

温かく迎えて下さる国々に感謝をするのはもちろんのこと、温かく迎えられるような国を作って下さった先人たちへの感謝を同時に忘れてはいけないのだ。

今の自分たちが旅をしやすいのは、自分たちの功績じゃない。

先人たちのおかげなのだ。

アゼルバイジャンの温かい人々は、今一度そのことを僕に思い出させてくれた。

これって絶対に忘れちゃいけない、大切なことだと思う。


「もう無理だよ、俺マジでヤバイよ!」と言っているのに満面の笑みで僕のグラスに酒を注ぎ続けたおっちゃん達の笑顔を、僕は一生忘れない。


2014年5月13日。外で何やら大喧嘩をしていて部屋を出るのが気まずい雰囲気になっている、バクーの安宿にて。


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