世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

元「変な学校先生」私ふじもんが、ただ今世界を駆け巡っています!世界の今と僕の魂をお届けしますので、ぜひお読み下さ~い!

【ふじもん世界放浪「放学記」第3章北米編 アメリカ『もう1つの顔』の教え。】

2013-10-26 05:56:01 | 日記

世界一周 ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。「いいね!」と思っていただけたら、バナーにクリックをぜひともお願い致します!

2013年10月25日。

《アメリカ西部からヒューストン、ニューオーリンズ、メンフィスと抜けてきた僕たち。中央部から東部に入るにつれて、今までそれほど多くなかった人種が圧倒的に増えてきた。それは黒人たち。ここまではあまり見えてこなかったけど、ここに「もう1つのアメリカの顔」があることを感じた。》

ルイジアナ州のニューオーリンズからメンフィスへ僕たちは一気に駆け抜けた。アメリカ南東部。かつての黒人奴隷制度が最後まで維持された地域。その子孫が多く住むこの地域は、アメリカの中でも特に黒人の比率が高い。

アメリカの西部にももちろん黒人はいるが、ニューオーリンズあたりまで来ると、その比率は一気に高まる。マクドナルドで休憩がてら車を停めていると、スクールバスがやって来た。中から子ども達がゾロゾロと降りてきたのだが、その大半は黒人だった。ここまでのアメリカの地域にはなかった光景だ。僕はそれを見て、ハッと思い出さされた。


「そうだ、ネイティブアメリカンだけじゃない。黒人奴隷という歴史がアメリカにはあったんだ。」


メンフィス。綿花畑で過酷な労働を強いられた黒人たち。彼らの叫びにも近いリズムは、この地でブルースを生んだ。そう、このメンフィスはブルース生誕の地なのだ。そしてあの有名なエルビス・プレスリーがこよなく愛した地でもある。


普段は節約×100のバックパッカー貧乏旅行の僕だが、このメンフィスだけはちょっと贅沢をした。名物のリブステーキをほおばり、ブルースを聞きながら地元のビールを飲む。たまにはこんな贅沢もいいもんだ!程よく田舎で程よく寒く、程よく心地いい雰囲気が漂うこのメンフィスの夜を楽しみながら、僕は考えた。



「黒人たちは、かつての奴隷の歴史をどのように捉えているんだろう。」


かつてのこんな言葉が思い出される。

「あの戦争のこと?ヘイジャパニーズ、まだそんな昔のことを言っているのかい?」

奴隷制度自体はとうの昔に廃止をされた。だから、それはもう過去の話?

それとも、今なお考え続けなければならない現在の話?


今アメリカで生きている黒人たちにとっては、母国は当然アメリカだろう。しかしその祖先は、完全に「商品」として扱われ、強制的にアフリカから連れてこられた人たちだった。それは歴史的な事実だ。


そんなことをいちいち考えている僕自身が間違ってる?

もうそんな事実など忘れて、前だけを向いていればいい時代?



僕がいつも言っていること。「歴史を絶対に忘れてはならない。でも、歴史に囚われてもいけない。」

僕には分からない。今の僕は「歴史を学ぶ」姿勢なのか、それとも「囚われてる」だけなのか。


メンフィスの肉は美味い!(笑)噂に聞いていた通りだ!サイコーじゃねぇか!しかもこの日に宿泊することになったRV Parkのおばちゃんがとても親切で、街中まで車で送ってくれた上にオススメのお店まで紹介してくれた。そのお店に間違いはなく、適度な値段と美味い肉で僕たちを楽しませてくれた。たまにはいいね、こんな夜も!


ふと店内を見渡す。従業員のほとんどが黒人だ。オーナーと思しき女性も黒人。とってもノリがよく良い人だったので、一緒に写真も撮らせてもらった。そして僕は思う、やはりここは黒人の街なのだと・・・。


僕は別に聖人君子じゃない。ただの俗人だ。でも、少しだけ、平和とか戦争とか平等とか差別とか、そういうことに関心がある。だから、ついて考えてしまう。

ブルースを聞きながら、これまた美味いビールを飲む。うん、いい夜だ!僕は音楽のことはど素人だけど、うるさすぎず静かすぎず、このいい感じでゆったりしたリズムのブルースは、何となく好き。細かいことは全然分からないけどね。

素晴らしい歌声を聞かせてくれたボーカルの方とも一枚。アメリカ人は本当にみんなフレンドリーで親切だ。それは人種を越えている。基本的にどんな人でも温かく接してくれる。


黒人奴隷が生んだ音楽、ブルース。僕は好きだけど、やっぱり僕は歴史の向こう側を考えずにはいられない。


誰かに聞いてみよう。お、最もふさわしい人がこの地で亡くなっているじゃないか。

それは、キング牧師。言わずと知れた、黒人解放運動の指導者だ。

心の中で問い掛けてみた。
「キング牧師さま、僕は純粋に、アメリカの黒人の過去と現在、そして未来を考えたいんです。今を生きる黒人の人たちの本当の心の内は何なのか、それを知りたいんです。」

返答。
もちろんなし。「今の時代のことは、今の時代に生きる僕らが考えろってことですね。」


街の中もバーの中も、たくさんの人でごった返している。心地よい寒さだ。適度に酔いを醒ましてくれる。


いい夜だった!分からんことばっかだけど、楽しい夜だったから良しとしよう!腹もいっぱいだし。考えても分からん問題は考え続けよう!そういう結論もまた僕の答えなのだろう、きっと!

2013年10月25日。アメリカ第3の都市、シカゴ郊外のRV Parkにて。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿