自然と音楽と・・/天山

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キースへリング

2007-10-15 | 芸術
少し時間を作ることが出来たので、前から行きたかった山梨県北杜市小淵沢町のキーフォレストにあるキースヘリング美術館を見学してきました。写真はその美術館内の売店の様子で、係員の方に許可を頂いて撮影したものです。館内に入ると入った人に光があたってその本人がアートになる真っ暗な部屋から始まり、かすかな照明に照らされた色の無い作品を置いた部屋を通り過ぎ、他の明るい展示ブースをゆっくり歩いて作品を堪能してきました。キースへリングといえばニューヨーク地下鉄への落書きアートや、崩壊前のベルリンの壁に描かれた手をつなぎあった人々の絵なんかを思い出します。彼の作品に私が惹かれるのはその単純化されたとてもシンプルなデザインです。ピカソなどと同様、普通の絵画をまともに描けばとてもレベルの高い表現ができるのに、どうしてこういうシンプル化させ、無駄を無くし切ったデザインでメッセージを送る事が出来るのでしょうか? 私が感じるのは古代の壁画や中国古代の亀甲骨文字などに見られるシンプルで意味が分かり易いデザインとも通じるのではないかという事です。友人の芸術家からもそういったデザインを作り出す事はとても難しいのだと聞いたことがありますが、ここまでの表現に到達するのは並大抵の事ではなかったと思います。
キースへリングは31歳という若さでエイズによってこの世を去ってしまいましたが、エイズと診断されてからの彼はエイズ予防や撲滅運動に積極的に携わり、その頃の作品も人々が手をつなぎあったデザインとか、色使いはどこか暖かいイメージが伝わってくるものが多くて私はとても好きです


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