本日はショコラで火崎勇さん『階段を下りたラプンツェル』
おっとりした性格の老舗呉服店跡取り息子である受様。過保護な父親に
育てられ、店を手伝うようになった今でも 相変わらずの天然ぼんやりさん。
しかしある夜、屋敷忍び込んできた攻様との出会いが彼を変える!?
今回はある目的で受様宅に忍び込んできた男と
老舗呉服屋の箱入りな一人息子のお話
受様は代々続く老舗の呉服屋の一人息子ですが、
のんびりした受様の気性はなかなか周りに理解されず
母親が家を出ていってからは
受様が理解できない父親の教育方針にのっとって
箱入り娘のように育てられます
大学卒業後は手伝っていた「家の仕事」が
そのまま「受様の仕事」になります。
受様は自分が世間知らずだと判っていて
跡取りとしてコレで良いのかと疑問を持ってはいますが
何もない自分が何かをなせるとも思えず
静かなジレンマを抱えていました。
そんな時に出会うのが攻様になります
攻様は受様宅にあるらしい古美術品を探すために
屋敷に忍び込んできた男性です。
攻様の事情を理解した受様は攻様に協力して
攻様の探す品を見つけますが
それらはすべて受様の母親が大切にしていた品ばかりでした。
攻様と関わる事で受様は少しづつ自分の考えで
何かを知りたい、やりたいと思うようになります。
果たして受様を変えた攻様とは何物なのか
そして彼の目的とは
童話の「ラプンシェル」を踏襲した雑誌掲載作に
書き下ろしを加えて文庫化された一冊になります。
攻様側の事情は徐々に明かされては行きますが
ソレを知らなくても攻様に懐く受様を
攻様側でも可愛く思ってしまうのはBL的にはお約束
攻様という外界からの理解者を得て
受様が変わっていく様子を楽しく読ませて頂きました
受様は性格的にのんびりはしていても
何も出来ない訳ではありません。
受様がカッコイイお話が大好きなのでとっても良かったです本日のランキング・21079位/1893797プログ