【生き難い社会を造る社会発展】
社会とは、労働の成果の共有・分配・交換を通じて結び付いた集団のことである。社会の各個人が、其々の能力に応じて仕事を分担し、其の成果を共有・分配・交換することで生活を成り立たせている。人々は、生活物資の調達や分配に於いても、詳細な情報や認識の共有が必要となる。従って、人間同士が物質的関係に於いて結び付いてるのみならず、社会では人々が精神的にも結び付いているのである。精神的な結び付きは共有認識という形で実現され、同じ認識の共有に依って、集団の仲間として認め合うことで多種多彩な秩序を創り出し、共同作業を実現可能として来たのである。
結果、多様な人間関係・役割関係を固定的な存在として確定して来たものが制度であり、人々の認識の共有が制度の存在を承認し、制度を尊重し従い行動することに依って制度は維持出来るのだ。政府・法律・権利・通貨等の社会的制度は、人々総てその存在を疑わず行動して初めて存在出来るのだ。長い年月に亘って人間社会で構築して来た制度や慣習や精神文化は、人間社会の構成要件と成って居るものである。此れ等は人間社会を動かす為に必至な要素であるならば、矢鱈此れ等を弄る風潮は抑えるべきなのである。
進化の過程がより望ましく,より優れた社会状態に向けての変化として捉えられるとき、「社会進歩」と呼ばれる。 「進歩」とは、物事が好ましい方向に段々と発達すること。 「発展」とは、勢いが伸び広がること。「発展」は「進歩」と比較して、単なる「前進して行く」ことでは無く、「勢い(活力)が増して行く・伸び広がって栄える」という意味合いが強いのであるが、「発展」=「人々の福利の増進」に繋がるとは限ら無い。日本は既に成熟社会と成りつヽあった。殊更財政問題に焦点を当てヽ、安倍政権は本来日本が目指すべき進歩を止めて、金融寡占化の「歪な発展」を目指し日本社会を発展途上国並みの回復至難な国にして終った。
「社会構造」とは、社会に於ける人々の相互関係・相互作用の形態・態様・枠組。社会に於ける制度や組織の総称。「社会構造」が別のものに変化したり,より単純な構造のものからより複雑な構造のものへ変化したりするときの過程や其の有様も「社会発展」いい、依って此れは、人々の生き方に影響する。
「運命共同体」とは、運命を伴にすることを相互に了解し合った複数の個人又は団体の集団。「運命を伴にすることを相互に了解し合う」ことは、人々や団体が御互いに助け合い支え合う「相互扶助」の関係に在って実現出来る。「国家」は果たして其れを構成する者達?の「運命共同体」か?
続く
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます