リアルと非リアルの選挙戦でした
寝ている間に大きなニュースが流れていました。
まず、都知事選挙結果です。
石丸氏が第2位の得票を集めました。
押しの蓮舫氏は3位でした。
大局としては、反自民・小池は都知事選挙の争点にならなかったのでしょう。
だから、無党派層の大勢は投票しなかった。
小局ではもちろん、意識した有権者はいたでしょう。
有権者の関心を駆り立てる戦略の設定に誤りがあったのかもしれません。
だからよほどの失政がない限り現職は負けない、という経験則は生きました。
また、石丸氏のSNSと、主張に賛同した若年層が多かったのでしょう。
彼の街頭演説回数は数多く、その時間も短い。
タイパと切り取りを意識した選挙戦術でした。
私の解説は「演歌の大御所のリサイタルに、ロックスターがライブで挑んでいたら、J-POPの新人のコンサートに2位をさらわれた選挙。
お互いが交わらずに選挙戦が戦われ、証明されたのは、お互いの優劣ではなく、演歌、J-POP、ロックの支持率が40%、25%、20%だった事。」です。
*立憲、米山隆一さんのX投稿より
小池氏は逃げ回り、石丸氏はオンラインで勝負。
一方、蓮舫氏はライブにこだわった。
新聞への期待が剥がれてきました
わたしは、日本経済新聞を宅配版と電子版を購入しています。
これまで、この新聞社は社会面でも街の選挙戦の様子を取り上げて来ましたが、2024都知事選挙ではありませんでした。どうして?
投票締め切り後、
首都の有権者、1票に託した暮らしの課題は
とする見出し記事を目にしました。
投票締め切り後に配信する記事ではありません。
投票前に読者に投票する判断材料(候補者の人物像・言動・公約)を提供することが
国民の知る・知りたい権利に応えることではありませんか。
わたしは、学校でそう教わりました。
正しい情報は民主主義の基盤 15日から秋の新聞週間
論説委員長 藤井彰夫
世界には情報があふれている。ただ、その情報が正しいのか、間違っているのか、判断するのがますます難しくなっている。人間だけでなく人工知能(AI)がつくった情報も広がる時代。便利になる一方で、正しい情報を得る力も問われる。そのなかで新聞などメディアの役割はますます重要になっている。
新聞も発行する会社によって、ニュースの編集や論調は異なるが、訓練された記者や編集者が正しいと判断した情報を精査して記事をつくり、掲載している。
[会員限定記事]
天星人語と日本経済新聞社との間に「役割」の理解が違うのかもしれない。
上記の論説委員長氏は、ネット情報を意識して情報の正確性にこだわる。
情報を提供する内容と時期は、新聞社が決めるものと考えているのかもしれません。
天星人語は、新聞社とテレビ局が合同で、主要候補者が参加する「公開討論会」を開くべきであった、と考えています。
参加しない(自由と権利があるので)候補者もいるでしょうから、事前に公開質問書を送り、回答書を受け取り公開する。
また、現状の都政の問題点(つまり課題)を指摘する情報を国民に提供すべきでしょう。
新聞社には思想信条の自由と権利があるので、都政の評価をすれば良いでしょう。
それが、国民の知る権利に応える新聞社の役割だと思います。
また7日、TBSテレビでは、生番組内で選挙に関する、誤情報をわざわざ流す不手際を起こしています。
アドリブ発言ではなく、アナウンサーが台本を読みながら、間違い情報を話しました。
投票した経験が無いのでしょうか?
*後日この件で、TBSより公式に「アドリブでした」回答がありました。
不可解な事件です。
言論に携わる企業の質が低下していませんか。
記事と番組に社会的課題を解決しようという熱意を感じません。
哲学(事象について根本的に考えようとする行為)を感じません。
惰性で仕事をしているのでしょうか。
企業は社会的な課題(=問題)を解決することにより商機を得ようと、しています。
ネット企業への対策が社会的課題ではないとは言いません。
しかし、言論企業は歴史的な責務を負っているでしょう。
政治と経済が国民生活に関わる最大課題です。
言論に携わる企業には、この姿勢が弱いことがばれてしまいました。
正確に現実と課題を書いて、解決方法を示すのが役割でしょう。
それが出来ない企業は衰退する、と教科書に書いてあります。
国民の信頼を失ったでしょう。
小池都政に課題がないことはあり得ません。
行政からの情報を提供するだけなら、訓練したプロ記者は要らないです。
気になる選挙ニュース
都知事選投票率は60.62%で、平成以降で2番目の高さ
(区長がひとり街宣した)杉並区の投票率が63.62%
知事選挙と同時に行われた東京都議補選では、
自民党は5議席が2議席に
自民党と立憲民主党の一騎討ちになった足立区の都議補選は立憲民主党(新人女性)が当選
*足立区(下町)は自民党や公明党の支持層が厚い地域です。
*江東区は、地域政党「自由を守る会」推薦の議員が、自民党大物議員を破り、当選しました。
この会は旧みんなの党の流れをくみます。
*都民ファーストは、旧民主党の流れをくむ、小池都政の与党です。
仏下院選、左派連合が第一グループ、大統領与党が第二、1回目投票では首位の極右・国民連合が第三グループに失速
イラン大統領選挙 「改革派」が勝利
事前予想が一段と難しくなってきた(=潜在している潮流を読み取れず、顕在すると事前予想と違う)と思いませんか。
天星人語は、11月の米大統領選挙も同じ結果がでるのでは、と思っています。
民主党は候補者を差し替え、トランプの危うさが逆バネに作用すると予想します。
バイデン候補者の最大課題は、衰えです。
高齢者でもしっかりと受け答えするひとがいます。
しかし、バイデン大統領には、言い間違いが頻発しています。
皆さんは、国内と国外の選挙結果から何を読み取りましたか?
最後に書いて置きたいことは
2024年の東京都知事選挙は、東京に足がかりを持たない石丸氏が、得票数第2位になりました。
このひとの発言を聞きましたが、わたしには賛成できない内容でした。
既成政党に期待しない有権者が多いのでしょうか。
有権者を揺り動かす争点はなかったのでしょうか。
そんなことはなかったのですが、未来につながることもあった選挙戦であった、と思います。
新聞社とテレビがそろってだんまりを決めた異常な選挙戦でした。
なお公職選挙法違反により、現職の当選取り消し可能性があります。
当選無効が確定すれば、繰り上げ当選はありません。
再選挙です。
この記事執筆時点で、3件の刑事告訴が出されています。
当時のことをよく知る人間が語るだけで、物証がなければ、可能性は低いです。
可能性が高いのは、違反事実が単純で、過去判例と法律解釈から、判断が分かれない、
動かぬ証拠(物証)が残る事案です。
もしそういう事案があれば、検察と裁判官の恣意的判断は難しいでしょう。
人間の歴史は途中経過です。
人間の歴史は生成されていきます。
大局から現状と解決方法を書いています。