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かなしくも
病いゆるを願わざる心我にあり
何の心ぞ
「悲しき玩具」より
青空に消えゆく煙
さびしくも消えゆく煙
われに似るか
「煙」より
西日をうけて熱くなった
埃だらけの窓の硝子よりも
まだ味気ない命がある
正体もなく考へに疲れきって、
汗を流し、いびきをかいて昼寝してゐる
まだ若い男の口からは黄色い歯が見え、
硝子越しの夏の日が毛脛を照らし、
その上に蚤が這ひあがる。
起きるな、起きるな、日の暮れるまで。
そなたの一生に涼しい静かな夕暮れの来るまで。
何処かで艶めいた女の笑ひ声。
「起きるな」
東京行きの車中において、読む。彼は書く。「時代に没頭していては時代を批評する事ができない。私の文学に求むる所は批評である」。
時代に生きる。しかし時代を表現する。商いとしての表現がある。庶民としての表現もある。没頭していると主張しようがしまいが、時代を批評しているものである。みんな、時代と格闘している。
彼は東北:渋民村出身ですよね,青森県だと思っていましたけれど岩手県だったのですね
東北の寒村、貧しい村のイメージが強いですが、北原白秋も同じ出ですよね!
北海道放浪の貧困にあえぐ、やせた文学青年像が浮かんできます、実像はどうだったのでしょうか?