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「赤絵そうめん」第五章「うつろ花」に、中国唐代の詩人 于武陵(うぶりょう)の
漢詩が引用されていた。
「勧酒」である。
(読んで字の如く、「酒を勧める」ということだ)
(親しい友人と酒を飲み交わしている、そんな場面だろう)
五言絶句なので、そんなに長くない。書いてみよう。
勧君金屈し 君に勧む金屈し
満酌不須辞 満酌 辞するを須(もち)いず
花発多風雨 花発(ひら)けば風雨多し
人生足別離 人生 別離足(た)る
*金屈しとは、取っ手のついた黄金の大型の杯のこと
*金屈しの「し」は漢字変換ができませんでした
酒飲みだったら、こういうのって、わかるよね。
いや、酒飲みでなくてもわかるよね。
人生に別れはつきもの、さあ、この時、今を楽しもう、飲もうぜ、、という感じ⁉︎
興味深いのは、昭和初期の文豪、井伏鱒二の妙訳・名訳があるんですよ。
これを読むと、ぐっと、この漢詩が近くなる。。
井伏鱒二の訳:
この杯を受けてくれ
どうぞ、並々とつがせてくれ
花に嵐のたとえもあるぞ
さよならだけが人生だ
*参考サイト: 「井伏鱒二と荻窪風土記と阿佐ヶ谷文士」より
明日死ぬかのように生き、
永遠に生きるかのように学べ。 特に70歳を過ぎてからは、いつも心に留めて、暮らしています。
ところで、自在置物、精巧すぎて、しかも動く、鳥肌が立つほど怖い!
ももきよ、座右の言葉としましょう。。