台湾への渡航が解禁になったらどこへ行こうかなと2日に1回は考えています。
今一番再訪したい台湾の街は、高雄です。高雄捷運紅線の世運駅前にある中油宏南宏毅宿舎群にもう一度行きたいのです。
ここは、日本統治時代の海軍宿舎を元に、台湾中油(1946年に設立された台湾の石油元売最大手の国営企業)が建設した社宅です。
海軍宿舎を転用した木造平屋だけでなく、コンクリートの中層集合住宅も多く建てられていて、団地マニアとしての見どころ満載です。
ここは台湾中油の社宅兼福利厚生施設なので、入口には門番が駐在。
ひとこと「我可以參觀嗎?」(見学してもいいですか?)と言えばOK。
正面はロータリーで、周囲には日式宿舎が何軒も建っています。
入ってすぐ左手にはレストラン・購買部・床屋・図書館などの福利厚生施設があり、購買部では「中油冰棒」と呼ばれる台湾中油が製造しているアイスキャンデーが販売されていて、近隣の住民も買いに来るそう。正面奥にはテニスコートやプールや体育館もあり、この宿舎内で生活に必要なもの全てが賄えるようになっています。
入り口から右奥に行くと、台湾のインスタグラマー御用達の映える3~4階建ての集合住宅が4棟あります。
手前2棟がアイボリー・奥がブルーで、ブルーの住棟が特に人気。
この建物は元々は警察の宿舎だったそう。まだ住んでいる人がいらっしゃるので、見学にはご配慮を。
これ以外にも、広大な敷地に日本統治時代に建てられた100棟余りの木造平屋の宿舎が点在しています。将校の宿舎は一戸建て。それ以下の階級の軍人が住む住戸は連棟だったそうです。
蒸し暑い台湾の気候に映える爽やかなブルーやグリーンに塗られた木造宿舎は連棟で、数棟は修復中だったので、もしかしたら公開もあり得るかも!と期待してしまいます。
とりあえずこのエリアの建物が保存されることは間違いないので、皆さんもぜひ行ってみてください。私はここの敷地が広すぎて半分くらいしか廻れなかった上、カメラが壊れてiphoneでしか撮っていないので、ぜひ再訪したいと思っています。
参考資料:中油社區歷史發展與建築形式
また、2010年に放送された台湾のドラマ「倪亞達」では、主人公の家がこの中にあったという設定なので、映像で中の様子を見ることができます。youtubeに大量に上がっているので、探してみてください。