台湾偏愛日記~台湾の団地に行きたい~

台湾の団地マニア・tamazoの台湾見聞記。眷村と日式建築と市場と台湾の店の整然としたごっちゃり感が大好きです。

君は桃園に連泊したことがあるか?私はある。しかも3泊。

2020-09-25 17:07:39 | 私の台湾旅行

あなたは桃園飛行場のあるあの桃園を素通りしていませんか?それはとても勿体ないことです。

私は昨年7月、桃園に3連泊しました。

私は暑いのが苦手なのと、台風の襲来で足止めを食らうのが嫌で、今まで夏に渡台したことはありませんでした。

しかし昨年どうしても7月に行きたくなりリサーチした結果、台南より南は酷暑なのでやめたほうがいいとのこと。また体力の温存と限りある時間の有効活用を考えた結果、行ったことのない桃園一本に絞ることに。

調べると日本統治時代の建物が数多く残っており、眷村もかなりあるとのこと。なので、まず周囲に見どころが多くて空港からバス一本で行ける台鉄桃園駅前のホテル・享楽文旅桃園館に3連泊で予約を入れました。一泊朝食付きで6000円位でした。朝食は結構豊富で台湾らしく果物も食べ放題。部屋に入るとクーラーがキンキンに利いていてビビりました。18℃に設定されていました。

右端にちらっと見えているのは、通称「桃園怪怪屋」と呼ばれる建設中の謎のビルです。私が滞在中にも人が出入りして何か作業していましたが、すっとこんな感じらしいです。ガウディか?

日本統治時代の建物

私が調べたところ日本統治時代の建物は、まず桃園駅前に「桃園七号倉庫桃園軌道願景館」。現在は鉄道博物館となっていて特大の桃園旧駅舎の模型やらなんやらがありますが、子供の遊び場が中二階にあって子出入りがすごいです。でも、建物好きならこの外壁だけでグッとくるはず。

ホテルのすぐ近くにあるのは「桃園77芸文町」という元警察官宿舎。銀行などが立ち並ぶ裏に突然あってびっくりします。カフェやレストラン、ギャラリーもあって地元民で賑わっていました。

桃園車站から2駅離れた中壢車站駅前には日本統治時代の建物が3件あります。しかし台湾は高温多湿と白アリ被害がすごいので、ほぼ新築で再建してます。

「壢小故事森林」は、現在も隣にある中壢国民小学の教員宿舎。現在はカフェや子供たちの学習の場として開放されています。

桃園市政府警察局中壢分局の隣にあるのは勿論、元警察宿舎の「中壢警察局日式宿舍群」。

バス停の目の前のいい立地に再建中でした。カフェなどになるそうです。

駅前商店街のど真ん中に戸建てレストランのような雰囲気で建っているのは「中平路故事館」。

ここは日本人公務員が住んだ後は普通に住宅として使われていたので、比較的元の状態が残っており、資料館として無料で開放されています。日本語のできる係員も駐在。最近は台湾人の若い子がこういうのをノスタルジックだと好んでいるらしいです。たぶん日本人の昭和テイスト好きと同じ感覚だと思われます。

「新街國小日式宿舍」は、「中平路故事館」から徒歩20分の距離にある小学校の教員宿舎。今も小学校の敷地内に建っています。申し出ると見学できるので、17時までに行くといいです。後ろに団地みたいに見えているのは小学校のかっこいい校舎です。

戦後に成立した眷村

あと、この旅では戦後に中国大陸から渡ってきた国民党の家族が住むために建てられた眷村をいくつか見に行きました。

これは「憲光二村」。100軒ほどある平屋はすべて保存される予定で整備中です。平屋だけでは足りなくなったようで日本の団地にそっくりな集合住宅も建っています。これらも保存されて「移民博物館」がオープン予定。途中経過を今年見に行く予定だったのですが・・・。

こちらは「馬祖新村眷村文創影視園區」。離島の馬祖に駐留する軍人の家族が住んでいた眷村です。現在住人は周辺に新築されたテラスハウスに転居していて、毎日自分たちが住んでいた眷村を眺めて暮らしているそう。ここは映像作品の上映を目玉にした事業を行っていて、台湾人観光客に人気。眷村の平屋にはオリジナルの服を製造販売する店や、ペーパークラフト店、書店やカフェなど、多彩な店が揃います。

いじってない廸化街・大渓老街

中壢車站から車で30分ほどの距離にある大渓老街は、日本人観光客がほとんどいないのですが、台湾人に人気の観光地で、土日はすごい人出でした。

日本統治時代にはここにも日本人が住んでおり、日式建築の教員宿舎なども残っていますし、なんといってもこの老街のバロック建築が素晴らしいです。

土産物店が軒を連ねて賑わっているのは和平老街。奥にある新南老街は店も少なく落ち着いた雰囲気でこちらのほうがお勧めですが、普通に住人が居る通りでもあるので路上駐車がすごくて写真は撮りにくいです。

今年、大渓老街は日本語のガイドツアーを開始したそうで、渡台が再開されたら私もぜひ参加しに行きたいと思っています。

そんなわけで、桃園を素通りするのはもったいないというお話でした。