ロシア、大統領発言受け
ロシアのウォロジン下院議長は6日、「包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准撤回を下院で必ず議論をする」と表明しました。ロシアは2000年にCTBTを批准しています。
プーチン大統領は5日、内外のロシア専門家を集めた会議「バルダイ会議」で、米国が非批准であることに言及し、「理論上(CTBTの)批准撤回は可能だ」と述べていました。ウォロジン氏は、これを受けて、議会での批准撤回の手続きをすすめる意向を示したものです。
ウォロジン氏は、ロシアに欧米が戦争を仕掛けていると非難し、批准撤回について「国益に合致し、CTBTを批准していない米国と同じ対応になる」と正当化しました。
すべての核実験を禁止するCTBTは、1996年の国連総会で採択。発効には核能力を持つ44カ国すべてによる批准が必要ですが、米国や中国などが署名後に批准していないため、発効していません。署名国は187カ国、批准国は178カ国です(2023年9月現在)。
またプーチン氏は、同会議で、原子力推進式巡航ミサイル「ブレベスニク」の発射に成功し、大陸間弾道ミサイル「サルマト」の開発を完了したと発表。核搭載可能な新兵器の開発を誇示し、欧米諸国への威嚇を強めました。
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