Super Bowl 50の勝利に沸くDEN。5年前に、2年目シーズンで大旋風を巻き起こした若手QB Tim Tebowをトレードに出し、Peyton Manningを獲得した決断がものを言いました。もうここではElwayの功績という論調にはしませんが、このトレードに絡んであったもう一つの巡り合わせをテーマにします。
Tebowトレードの見返りにNYJから得た指名権で契約した選手が、先日のSuper Bowl 50で大活躍したのです。
その選手とはDanny Trevathan。背番号は59番。古くは粳寅満太郎、最近ではCARのKuechlyと同じ番号ですね。
2012年ドラフトの6巡目指名で、DEN入り。全体では188位。1年目の出場は僅かでしたが、一躍有名になったのは、先発を手に入れた2013シーズン開幕戦BAL@DENでのこのプレイ。
(前年のSBを制したBALなのに、MLBのOriolesの試合日とNFLの開幕日が被り、仕方なくアウエーでの開幕戦になりました。Manningが7TDパスを投げた試合としても有名です)
INTしてガラ空きだったBALのエンドゾーンに走り込むだけだったのに、TD直前に自ら落球(手を離すのが早すぎた)。FumbleしたボールをBALの選手リカバーしたためタッチバックとなり、TDは取り消されました。
そのあとのプレイでボールを追った味方のLB Woodyardが不要な怪我を負うというおまけ付き。コーチに叱られる光景がテレビに映し出され、調子に乗ってミスを犯した若手として名を広めてしまいました。
しかし、その2013年シーズンはレギュラーとして定着。16試合すべてに先発して、129タックル、2サック、3INTを挙げています。いろんなところに現れる運動量の多いILBという印象がありますね。なお、SEAに惨敗したSB 48でも先発しています。
2014年シーズンは怪我で出場は3試合でしたが、2015年は見事に復活。出場した15試合はすべて先発で、109タックル、2INTで不動のILBとなりました。このタックル数はレギュラーシーズンではチーム最多だそうです。
SB 50でも、2つのビッグプレイを決めています。一つは2QのTolbertのファンブルをリカバーしたもの。CARのラン攻撃で距離が出始めた直後のTOだったので、値千金でした。
さらに3Q、T.J.WardがNewtonのパスをINTしたにもかかわらず、ファンブルさせられたとき。突然横から現れて、CARの選手と競り合いながら、ボールをリカバーしました。
(リンク先のYouTubeで1:10あたりです)
このリカバーがCARに渡っていたら、フィールドポジションも悪く、試合がどう転んでいたかわかりません。MVPを獲ったVon Millerの陰に隠れましたが、非常に高い貢献をしていたのです。そしてCARの最後の攻撃で、相手選手をタックルで止めたのもTrevathanでした。
シーズン終了とともにFAとなったTrevathanに、チームは再契約のオファーを出しているもようです。こればかりは契約ごとなので、今後の推移を見守るしかありません。
Trevathanは、入団後の4年間でDENのD#に欠かせない選手に成長を遂げました。Tebowとの交換というチームの方向転換の象徴でもあり、このまま残留を決めてほしいものです。