Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

対戦相手の勝率が一番高かったのはこのチーム、それでもPlayoffに進出

2016年04月06日 22時00分00秒 | Stats
前回はだいぶ理屈っぽくなって反省しています。今回はさらっと行きましょう。
 
さて前回は、各チームの対戦相手の勝率を、自チームとの対戦結果から差し引いて算出しました。この過程で分かったのは、1回対戦した10チームの15試合の勝敗と、2回対戦した3チームの14試合の勝敗を足せば、そのチームの対戦相手の勝数を (試合数の234で割れば勝率も)計算できるということです。
 
前回はCARとGBの勝敗を、16試合振り返って検証しましたが、残りの30チームについて全部表を作ったのでは体がもちません。そこで、各チームの補正後の勝数を算出する公式を作りました。そこで重要な要素になるのが、地区内勝敗です。
 
結論から先に言ってしまうと、
 
自チームとの勝敗を取り除いた対戦相手の勝数=自チームとの勝敗を含めた対戦相手の勝数  - (自チームの負け数) - (自チームの地区内での負け数)
 
となります。前回のCARの場合は、CARとの勝敗を含む対戦相手の勝数は256試合で113勝(143敗)でした。CARは15勝1敗でしたらから、対戦相手からみた勝数は1勝(15敗)です。
 
負けたのは同地区のATLでしたね。ここでATLは8勝8敗の5割でRSを終えましたが、CARとは1勝1敗だったので、CARとの結果を除くと14試合を戦って7勝7敗のチームです。ここで地区内のチームなので2試合戦いますから、対戦相手の勝数は256試合の時の113勝から1×2試合分の2を引かないと計算が変になります。
 
計算の結果、CARとの勝敗を取り除いた、CARの対戦相手の勝数は111になりました(前回示した表がその証明となっています)。
 
では前回使ったGBでも検算しましょう。GBはRSで6敗しましたが、そのうち3敗は地区外、3敗は同地区でした。GBとの勝敗を含む対戦相手の勝数は256試合で136勝(120敗)でしたから、136勝からGBの負け数6と、2試合戦った地区内チームの3敗分をもう一回引くことになります。136 - 9=127となります。
 
自チームの地区内での負け数は、NFLjapanのサイトをはじめとする勝敗表にある地区内勝敗を使います。例えばCARは5勝1敗でGBは3勝3敗でしたね。これは簡単に入手できるデータです。
 
つまり公式に当てはめると
 
CARとの勝敗を取り除いた対戦相手の勝数=CARとの勝敗を含めた対戦相手の勝数(113)- CARの負け数(1)- CAR地区内での負け数(1)=113 - 1 - 1=111
 
GBとの勝敗を取り除いた対戦相手の勝数=GBとの勝敗を含めた対戦相手の勝数(136)- GBの全負け数(6)- GBの地区内での負け数(3)=136 - 6 - 3=127
 
となります。ということで各チームの自チームとの勝敗を取り除いた、対戦相手の勝数を表にしたのがこちら(真ん中の表)。
なんと2015シーズンに対戦相手の勝率が最も高かったのはGBで、逆に対戦相手の勝率が最も低かったのはNYJという衝撃の事実にたどり着きました。いや、こんな計算、だれもしていないことが衝撃なのでしょうが。もしかするとNYJの大躍進は、対戦相手に恵まれていたから?そんな気がしてきます。
 
では現実の勝率から対戦相手の勝率を引いてみたら、驚きの結果が出ました(右の表)。なんと黒字になったチームが全てPlayoffに進出しているではありませんか。まあ、2014シーズンのCARのような7.5勝でPlayoffに進出するチームは例外で、Playoffに進出したチームは大体勝ち越しているということなのですが。
 
そしてシード順もAFC、NFCともに見事にこの順番です。(HOUのポイントはKCとPITを下回っているし、WASのポイントがGBとSEAを下回っているのに第4シードですが、これは地区優勝が偉いというNFLのルールのためですから仕方ありません)。もちろん勝率が高いチームがシード順も高くなるのは当たり前なのですが、GB(NFC第5シード)がSEA(同第6シード)を上回っているとか、PIT(AFC第6シード)がNYJ(Playoff進出ならず)を上回ったとか、微妙なところに差が出ているところは評価していただきたいですね。
 
もちろんPlayoffは一発勝負ですから、MINがRSでいい成績を残しながら、最後のFGを外してSEAに負けたのを含めて、この数値通りにはいかない結果もありましたが、それは時の運でしょう。Super Bowlも実力通りなら、CARがDENに勝っていたはずですね。
 
ほかにもBUFやINDは対戦相手は厳しかったけど、5割の成績を残したので評価できるというのがこの表から分かりますね。これ以外にも、同じ12勝だったCIN、NE、DENでは、DENの相手が一番勝率が高かったとか、同じ10勝だったGBとSEAでは、GBのほうが相手がきつかったとかも見えてきます。
 
逆に反省すべきは、勝率最下位の2チームを除くとJAX、SD、DALでしょうか。特にJAXは対戦相手の勝率が5割を大幅に下回っているのに、自チームは3分の1も勝てませんでした。
 
せっかくなのでもう一つ表を作りました。毎年、前年の勝敗から算出した次年度の難易度というのが計算されますが、これが実際にどうだったか検証したのです。

 
上でも解説した通り、2015年シーズンの実績で一番相手が強かった(勝率がよかった)のはGBでしたが、前年の勝敗から算出した難易度と対戦相手の補正後の勝率を比べてみると、予想よりも相手が強かった度(こういうのがあるかは知りませんが)が一番高かったのはHOUということになりました。
HOUにしてみれば、今期は楽な相手だって聞いていたのに、そこそこ手ごたえがあったじゃねえか状態でしょうか。それでも、あのQBでPlayoffに進出できたのは、立派なのか、INDが酷いシーズンだったのか。ここでは判断しないことにします。
 
これまで、前年の勝率から算出した難易度が一番高いのはPITと言ってきましたが、現実にはそれほどでもない勝率0.513でした。その差分は0.065Pointですから、約1勝(1/16=0.0625)ちょっとの差。つまり予想していたよりも、シーズン全体で平均して約1勝分弱い対戦相手と戦ったということになります。
 
ということで、冒頭の反省とは異なりだいぶ理屈っぽくなったところで今回はおしまいです。次回はもう少し数字を使わない話をしますね。

 

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語りますのでよろしくお願いします。

AFC東BUF バッファロー・ビルズ NFC東DAL ダラス・カウボーイズ
 MIA マイアミ・ドルフィンズ  NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
 NE ニューイングランド・ペイトリオッツ  PHI フィラデルフィア・イーグルス
 NYJ ニューヨーク・ジェッツ  WAS ワシントン・レッドスキンズ
AFC北BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北CHI シカゴ・ベアーズ
 CIN シンシナティ・ベンガルズ  DET デトロイト・ライオンズ
 CLE クリーブランド・ブラウンズ  GB グリーンベイ・パッカーズ
 PIT ピッツバーグ・スティーラーズ  MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南ATL アトランタ・ファルコンズ
 IND インディアナポリス・コルツ  CAR カロライナ・パンサーズ
 JAX ジャクソンビル・ジャガーズ  NO ニューオリンズ・セインツ
 TEN テネシー・タイタンズ  TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西DEN デンバー・ブロンコス NFC西ARI アリゾナ・カーディナルス
 KC カンザスシティ・チーフス  LA(STL) ロサンゼルス(セントルイス)・ラムズ
 OAK オークランド・レイダース  SF サンフランシスコ・49ers
 SD サンディエゴ・チャージャース  SEA シアトル・シーホークス


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