タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪釧路市内にある奉安殿≫

P1150938 2月7日付『釧路新聞』第15面に、「戦争の遺物から学ぶこと」と題して、「釧路負の遺産を守る会」代表の小棚木幸子氏が奉安殿とトーチカの保存について述べている。私は、戦争の遺物をすべて「負の遺産」と見なす考え方に与するものではない。後世に遺すべき価値のあるものなら、負であろうが正であろうが歴史の流れの中で存在した証として、中立の立場で遺すべきではないか。ことさら「負」を強調する必要はない。
 天皇制と軍国主義は、確かに戦前の一時期にいびつな形で結合し、日本国を戦争へと駆り立てたが、それを全否定し、戦後民主主義と対峙させるだけでは何の意味もない。
P1150945P1150941 記事に添えられた写真二葉のうち、戦前、下雪裡小学校に設置され、戦後に神社に移転されたという奉安殿(写真下段<左>)を見て、私は、毎日の減量ウォーキングコースの一つ、<トビのねぐらコース>の途中にある朽ちかけた小建築物(写真上段、及び下段<右>)を思い出した。
 この奉安殿は、昭和初期に旧釧路市立湖畔尋常小学校に設置され、戦後、GHQの指令で撤去されたものを、現在、太平洋記念みなみ病院が建っている春採七丁目の丘陵にあった旧春採神社に隣接する公園敷地に移設された。しかし、平成十四年の太平洋炭礦閉山とともに神社もなくなり、今は管理するものもなく朽ち果てるに任せている。
 天皇皇后両陛下の御真影と教育勅語を納めた建物ではあるが、それを戦争の負の遺産と見なす人たちは、公立学校の入学式や卒業式で国旗に向かって起立し、国歌斉唱するのに反対し、通達を出した教育委員会を相手に裁判を起こす人たち(1月29日付『讀賣新聞』34面参照、高裁で原告側の請求が退けられ、原告側は上告の予定)と思想的には同根だろう。そんなに国旗国歌や奉安殿を負の遺産と見なしたいか。シナの五星紅旗こそ軍国主義の象徴だろう。自国の教科書はもちろん大切だが、シナの教科書に日本がどのように記述されているか、自分で中国語で読んだことがあるか?

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