タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

啓蟄と謂へども北の地の虫未だ戸を開く能はず

3月5日(旧暦2月8日) 七赤・先負・う
二十四節気「啓蟄」
陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出づれば也 『暦便覧』

 暦の上で啓蟄と謂っても、北海道東部太平洋岸の釧路では、庭木の根方は雪と氷に覆われ、冬眠中の虫が地中から這い出る気配はない。

 目下のところ、条件が良ければ水辺でヤナギの芽が膨らみ始め、フキノトウが顔を出す。山の日当たりのよい南斜面でフクジュソウが開花するのはもう少し先になる。

 若いときは、春分の日にヤマメ釣りを始めるため、啓蟄に釣り具を整えるのが習わしだったが、今はもう寒さにちぢまるのみで、冬眠中の虫と大差ない。

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