タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 京都府八幡市副市長逮捕 ≫

Photo 市職員採用試験に関わり、受験者の家族から現金百万円を受け取って便宜を図った収賄容疑で、松本伍男・京都府八幡市副市長が、十二日、京都府警に逮捕された。
 贈賄容疑で逮捕されたのは、吉田敬子・土木建築会社社長と長女の開原菜稲美・同社役員の二人。「開原容疑者の次女は八幡市職員採用試験を受験しており、二次試験前の昨年十一月二十六日ごろ、吉田、開原両容疑者は京都市東山区の飲食店で、松本容疑者に『二次試験もよろしくお願いします』と依頼、松本容疑者は帰り際に吉田容疑者から現金百万円を受け取った」(1月13日付『北海道新聞』夕刊・第12面)という。
 明田功市長は十三日の記者会見で、「副市長として適切に仕事を進めていた。汚職は信じられない」(1月13日<産経関西ネットニュース>、記者会見の写真を転載)と述べているが、「敵を作らないタイプ。彼がOKといえば何でも通る雰囲気があり、実質的に市役所のドンだった」(1月14日<読売ネットニュース>)陰の市長に、汚れ役を任せていただけのことだ。信じられないもヘチマもない。
 市町村役場の採用人事は、昔から有力者の縁故関係やコネが大手を振ってまかり通る理不尽な世界である。私は、道東といってもオホーツク海側の出身だが、生まれ育った村ばかりでなく近隣の市町村役場はどこも、採用が受験者の能力や試験成績と無関係なことは公然の秘密だった。役場に採用された高等学校時代の級友は皆その類である。
 今は公正を求める社会の目が厳しいので改善されたが、逮捕された松本副市長のようなたたき上げの幹部職員には、役場を好きなように仕切る古い体質がまだ残っているのだろう。それを黙認してきた市長の責任は重い。

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