昨年十二月六日、あっせん収賄罪・受託収賄罪・政治資金規制法違反罪・議院証言法違反罪に問われ、懲役2年の判決が確定し東京拘置所に収監された鈴木宗男・元衆院議員が、丸一年後の十二月六日、「喜連川社会復帰促進センター」から仮釈放(報道陣の質問に答える鈴木氏の写真は、12月7日付『釧路新聞』第1面から転写)され、衆院第2議員会館で記者会見を行って、収監前と変わらぬ宗男節で政治活動の再開を宣言した。
批判と期待とが交錯する中で、同氏は、およそ四十万票といわれる新党大地の基礎票を元に、来年四月二十九日の刑期満了の五年後に国政に復帰する意欲を示した。記者会見後に国会内で行われた仮釈放を祝う会には、鳩山由起夫氏や小沢一郎氏をはじめ百人近い国会議員が出席したというから、現時点で、まだかなりの政治的影響力を保持しているのだろう。
地元の新党大地釧路事務所には、支持者からの祝いの電話が多く寄せられ、森豊所長は、北方領土問題進展への期待を口にした。鈴木氏本人も、「ロシアとダイナミックな信頼関係をつくるべきだ。私の人脈と経験を生かして協力したい」(12月7日付『北海道新聞』第1面)と強調したが、ロシアの政治状況が様変わりの様相を呈する中で、議員バッジを持たない者がどれほどの力を発揮できるか疑問視せざるを得ない。
選挙関係では、民主党・新党大地・連合北海道の関係は必ずしも良好ではなく、民主党と連携できるかどうか、鈴木氏の判断が注目される。民主党内は、政権を取った頃とは状況が大きく異なり、新党大地がすんなりと選挙協力できる体をなしていない。既存の二大政党と袂を分かち、新地を開拓する道を選ぶ可能性がないとは言えない。
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