タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 大相撲は神事か ≫

P1030325 名古屋場所が中盤戦に入ったというのに、いまさら夏場所千秋楽でもないが、月刊雑誌『諸君』第40巻第8号の<紳士と淑女>欄が、結びの一番で勝負がついた後、青白・両横綱が睨み合いの醜態を演じたことを取り上げ、大相撲は、「もとは神事だった。場所前に横綱が明治神宮で土俵入りするのは、客寄せのためではない。神に奉納するために行くのである」と記しているのを読んで、投稿する気になった。
 モンゴル人はいざ知らず、いまどき日本人でさえ相撲を神事だとは思わない。明治神宮での手数入りは、形骸化した儀式にすぎない。
 北の湖理事長は、昭和60年初場所、現役横綱として最後の手数入りを神に捧げたかどうか、借問してみたいものだ。双葉山・大鵬・北の湖を「昭和の三大横綱」と呼ぶそうだが、私は、北の湖は格段に品格が落ちると思っている。P1030696
 横綱審議会が理事長の処理に異議を唱えたのは、理事長のオツムと、朝青龍のルール・礼儀作法遵守の問題だろう。
 朝青龍の意図的ダメ押しは今始まったことではない。しっかりと手をつかない立ち合いを、なぜ誰も注意しないのか。真似をしてかどうか知らないが、安馬や北勝力の立ち合いはもっとひどい。他の力士も推して知るべし。行司はなぜ待ったをかけないのか。あれもこれも、相撲界に骨のある人物がいなくなった結果というべきだろう。 大相撲の落日は近いのではないか。
 ■ 睨み合いは、5月26日付『讀賣新聞』第20面〈スポーツ〉から、北の湖の手数入りは、季刊誌『相撲界』第6巻第2号(ベースボール・マガジン社)から転写 ■

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