タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪秋田銀行が釧路支店廃止を発表≫

P1120740 秋田銀行が来年一月に釧路を撤退という記事が、9月8日付『釧路新聞』第1面と同日付『北海道新聞』第20面に載った。記事を読んで、正直なところ「えーっ、秋田銀行?」という感じで、北大通十丁目東側の北陸銀行と比べて、十二丁目西側のその存在は私の意識のはずれに遠く霞んで、具体的な姿はしばし思い浮かばなかった。
 十字街からJR釧路駅に向かって、北大通西側には北洋銀行・みずほ銀行・釧路信金・北海道銀行・釧路信組と金融機関が並び、その先はさくらい花店とホテル(ルートイン)ではなかったか、と思いつつ、写真撮影のため女房に車を走らせてもらったところ、さくらい花店の隣にあった。
P1120890 釧路支店を廃止する理由は、「他の金融機関との競争や景気低迷で、預金や貸出金の残高が伸び悩んでいた」(9月8日付『北海道新聞』第20面)とのことだが、実態は「伸び悩み」どころか「じり貧」というのが本当だろう。2010年8月末現在の預金残高98億円、貸出金残高55億円では、釧根企業メーンバンク10社(順位表=写真下段は、9月5日付『釧路新聞』第1面から転写)と太刀打ちするのは無理である。秋田県人会には気の毒だが、釧路支店廃止はやむを得ない。
 9月14日付・同新聞・第3面の「巷論」で、横澤一夫氏が、「閉店を伝えるメディアの報道に、どうして釧路支店が開設されたかの詳述がない」と嘆いているが、『釧路新聞』も『北海道新聞』も、釧路市と秋田県との関係や支店開設の由来に触れており、報道記事としてはそれで十分かと思われる。個人的に氏名を挙げて由来を詳述するのは、新聞紙上とは別に場を設けるのが適切ではないか。支店廃止を、単に中心街空洞化とみなす無機質な考え方に与したくないならば、『釧路市史』とは異なる「市井の歴史」を物語る著作物がその役割を担うべきでは・・・

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