<宅地北側に植わっている庭木の冬囲い>
庭木の冬囲いには二つの異なった目的がある。第一は、耐寒性の弱い庭木に対する防寒対策で、 第二は、 積雪による枝折れ防止対策である。 庭木の耐寒性については、 積雪量のほかに風も大きく影響するので、 一概に強弱を判断できないが、 周囲の環境を十分考慮し、 無理をしないで越冬できる樹種を選ぶべきである。
我が家の庭で最も耐寒性が弱いヒノデツツジの場合、植栽位置や肥培への配慮に加え、冬期間は根元も地上部も筵を三重に重ねて防寒を強化し、毎年なんとか花を咲かせている。アジサイは掘り上げて室に入れるが、エクスバリーツツジは筵一枚で越冬可能である。
積雪による枝折れは、 真冬の降雪期ではなく春が近い融雪期に被害が生じるのが通例で、 積雪量が少ない釧路ではその心配はほとんどない。上掲画像左端のエゾシャクナゲは、 春先の湿った雪が急勾配の屋根を滑り落ちる際に被害を受けるため、 上部に落雪よけの囲いを施してある。
右端は、 昨年の秋に植えかえを行ったウスノキの冬囲いである。 ウスノキは高山性の落葉低木で耐寒性が強く、 囲う必要はないが、植えかえ後に冬を迎え、しかも宅地北側のこの場所は北西風の通り道なので、 大事を取り簡単な防風対策を講じた。