一月二十一日に釧路支庁職員の女性が自宅で現金などを奪われた事件を捜査していた釧路署は、十日、釧路支庁地域振興部環境生活課自然環境係主任・干場基輝(33)を強盗容疑で逮捕した。
釧路署では、逃走に使われた車の目撃情報や防犯カメラの映像などから干場容疑者を割り出した。「干場容疑者はキャッシュカードを奪う際、暗証番号を聞き出していたが、うその暗証番号だったため現金を引き出すことはできなかった」(3月11日付『釧路新聞』第15面)という。 田中正巳支庁長は、「職員がこのような重大な事件をおこし大変申し訳ない。厳正に対応したい」(3月11日付『讀賣新聞』第33面〈道総合〉)とコメントしたが、俗にいう「泥棒を捕らえてみればわが子なり」の心境だったろう。こんな者を高給で飼っていて支庁長も頭が痛いことだ。
支庁再編問題で、道が地方四団体(市長会・町村会・市議会議長会・町村議会議長会)の要請を受け、「支庁再編条例の修正案を道議会各派に示し、四月一日の新支庁制度移行に向けた作業」(3月14日付『北海道新聞』第2面〈総合〉)を進めているというのに、肝心の職員が、休職中にこのような破廉恥罪を犯すとは話にならない。 道の財政が破綻寸前だということは周知の事実である。私は、十四支庁を同列の出先機関にすることに反対である。地方四団体がこれまでどおりの体制にこだわり、思い切った人員削減にも反対するなら、道は確実につぶれる。それを承知の上で支庁制度改革に反対するがよい。
道の果たしてきた役割をすべて肩代わりする覚悟が市町村にあるかどうか。
最近の「社 会」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事