タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 政務調査費監査結果 ≫

P1020335 杜撰な使い方が問題となった釧路市議会の政務調査費について、議会内部での改善論議が具体的に進展しないため、市民二人が住民監査請求に踏み切ったのは、昨年10月26日だった。
 この請求は、不備を整えて、後日正式に受理され、12月25日に、釧路市監査委員長が、監査結果を二瓶市議会議長に手渡した(12月27日付『北海道新聞』第23面〈釧路・根室〉)。
 内容は、驚くなかれ、監査請求額六百九十五万円に対して、わずか七十七万円の返還勧告だけで、市議会に、「市民の信頼を回復する意味から、より具体的な運用基準の策定や情報公開の促進について速やかな取り組みを望む」という意見が付帯されているにしても、とうてい納得できるものではない。
 住民監査請求を行った市民二人は、平成18年度に市議会各会派に支払われた政務調査費のうち、約七百二十一万円を条例に違反する支出として、釧路市に対する住民訴訟を釧路地裁に起こした(1月23日付前掲新聞・第31面〈第3社会〉)。この支出の約70%が視察であり、観光旅行とほとんど変わらない名目上の視察を「妥当」とみなした市監査委員の見識を疑いたい。P1020333
 動きの鈍い市議会各会派の問題意識の薄さが指摘される中で、自由新政クラブの領収書偽造(2月6日付前掲新聞・第25面〈釧路・根室〉)が明らかになった。昨年12月に市監査委員に資料提出を求められ、旅行会社に実費を遙かに上回る領収書を作成させたという。旅費の水増し どこぞのチンピラ会社員のやる手口と同じである。
 制度に欠陥があれば、是正するのが市議会の役目だろう。議員なら、実費と市の旅費規程に乖離があることを知っていたはずだ。知っていながら是正を怠って、「規定に基づいており問題はなかった」(2月6日付『讀賣新聞』第29面〈道総合〉と平気で語る、自由新政クラブの山崎晃会長には、開いた口が塞がらない。修学旅行なみの視察を行った他の会派も、状況は同じである。情けないと思わないのだろうか。
  <写真は、いずれも、本文中に明記した新聞から転写> 

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