麻生首相は、これまでの「相次ぐ失言や政策決定時の混乱」(2月18日付『讀賣新聞』第3面〈総合〉)に加えて、「もうろう記者会見」の中川財務・金融相に対して毅然とした措置を取らなかったことで、内閣を束ねる統治者として決断力不足を改めて露呈した。
十七日、「首相官邸で、政権への影響を記者団に聞かれ、『特にないと思います』と強調した」(同新聞)というが、まさか本音ではなかろう。本音だとしたら、もう救いようがない。オバマ大統領も、薄っぺらな意味不明英語に戸惑ったことだろう。 中川氏自身も、事態を厳しく受け止め毅然とした出処進退を考慮する認識に欠ける。
二転三転した辞任の経緯(写真は、同新聞から転写)によって判断すると、中央政界での復権はあり得ない。復権どころか、次期衆院選挙で当選すら覚束ない。潔く議員を辞職すべきである。
● ≪16日夜≫ 首相が中川続投を指示/自民党役員会が、野党から問責決議案が出ても無視することを確認(2月17日付、同新聞・第4面〈政治〉)
● ≪17日朝≫「与えられた仕事を一生懸命やっていく」と続投の意向を示す(2月18日付、同新聞・第33面〈社会〉)
● ≪17日昼≫「09年度予算案と関連法案が衆院を通過したならば辞表を提出したい」と前言を翻す(同新聞)
● ≪17日夜≫「予算を一刻も早く上げるのが目的だから考え直した」と辞表を提出(同新聞)
● ≪28日夜≫「土俵際に指一本で踏ん張っている状況。中央まで押し戻すには背中を押してもらわなければいけない」と地元で懇願するも、支援者は次期衆院選への影響を懸念(3月1日付『北海道新聞』第1面)【ま、当然だな、出ても落選だよ】
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