北海道教育委員会は、九月六日、六月に公表した案と同じ内容で、2012~14年度の公立高等学校配置計画を決定した。釧路管内では、七月十九日に釧路市生涯学習センターで、管内の「首長や教育長ををはじめ学校関係者を公立高等学校配置計画の地域別検討協議会」(7月20日付『釧路新聞』第1面)が開かれたが、計画にポリシーがない、中学卒業生減に対応した単なる数合わせ計画(同新聞参照)、との地方の主張は、十五年度以降さらに三~四間口減が見込まれる、とする道教委側と考え方が基本的にかみ合わなかった。
道教委では、地域別検討協議会終了後、平成二十五年度に「地域キャンパス校」になる阿寒高校で、初めての地元住民説明会を開いた。平成二十一年度に同じ学区内の八雲高校(写真は、八雲町公式HPから転載)をセンター校とするキャンパス校に移行した熊石高校(写真は、熊石町公式HPから転載)が、二年続けて入学者二十人未満を理由に、平成二十六年度募集停止、翌二十七年度末で閉校になることが決まったことから、阿寒地区の「住民からは、教育水準を維持できるのか」「将来の募集停止が前提では」(同日付『北海道新聞』第20面)など不安の声が大きく出た。
キャンパス校制度は、道教委が強調するとおり、確かに、「1学年1学級になっても高校を残していく道教委の意思表示」(同新聞)であり、道教委とセンター校(釧路湖陵高校)の支援で教育水準の低下を招くことはないだろうが、問題は入学者数である。小人数では部活動に直截影響が出る。さらに、再編基準の「20人未満」は、熊石高校の例が示すように、即募集停止・廃校につながる可能性が高い。
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