女房が市内の大型スーパーの鮮魚コーナーから珍しいタンタカの活締めを九百八十円で購入、刺身を作ってくれた。タイトルでは「マツカワ」としたが、私には「タカノハ」や「タンタカ」の名称の方が馴染みの大型で美味なカレイである。他のカレイ類より体形が高く、背びれと尻びれに黒い縞模様があるのが特徴。
体長43㌢で、五人前の刺身ができた。天然魚ではなく養殖魚だったが、マツカワの場合は、与える餌(特に魚粉)に起因する、いわゆる養殖魚臭がほとんどない。食べ方の好みは人によって千差万別だが、活締め直後のコリコリよりも、二日ほど時をおいて身が柔らかくなってから刺身にする方がうま味が増すのではないかと思う。
養殖技術はほぼ確立しているが、マツカワはブリやトラウトサーモンのような大量消費魚ではないので、養殖が経済的にペイするには高級魚としての品質の厳密な維持管理が必要だろう。
マツカワは、養殖とは別に、長年にわたって種苗生産・育成技術(写真下段は、7月26日のNHKテレビ「おはよう北海道」で放送された、北海道栽培漁業振興公社伊達事業所における水槽内での稚魚の選別作業の一部)が開発されており、放流魚の定着性(北海道太平洋沿岸)が高いので、近年、大量の種苗放流によって水揚げが増加しているという。
北海道栽培漁業振興公社の資料(「あなたのレポーター The Aquaculture 育てる漁業」平成19年9月1日・NO.412)によると、平成十九年に、選別された優良稚魚が伊達・えりも両事業所で合わせて百万尾(標識放流の中間育成魚を含む)放流されている。
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