米メジャー・リーグのイチロー選手は、九千万ドルもの高額で、マリナーズと五年契約を交わした。派手なホームラン・バッターや豪腕ピッチャーを高く評価する傾向の強い米国では、九千万ドルという数字を疑問視する向きもあったようだが、金額は、球団の今後の構想とイチロー選手のマリナーズ残留の思惑が一致した結果だろう。
11月8日付『北海道新聞』第18面〈スポーツ〉が、大リーグ情報を伝える小記事の文面と同じスペースを割いて、守備写真を載せたことは、守備位置が右翼から中堅に変わっても七年連続ゴールドグラブ賞を受賞した、長期にわたる安定した守備能力を評価してのことである。
イチロー選手の「これでパズルの最後のピースが入った感じです」という言葉は、彼の目標が、シーズン200安打・30盗塁・100得点・オールスター出場という連続記録の達成であることを示している。打撃部門のベストナインに相当するシルバースラッガー賞の受賞は、彼にとって本心から「大きなおまけ」(11日付同新聞)なのだと、私は思っている。
<上の写真は、雑誌『月刊メジャー・リーグ12月号』第11巻・第13号(ベースボール・マガジン社)からの転載。カラーをセピアに変更>
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