懇意にしている知人が、はんだ付けで悩んでいるとの事。
空物の電動ラジコンが普及して久しい昨今、恐らく「はんだ付け」で悩んで
いるのは彼だけでは無いだろうと思われる。
実際には、案外多くのマニアが「はんだ付」に苦慮しているのではないのだろうか?
そこで今回は、その技術に付いてお話したいと思います。
そもそも紀元前3000年頃には、既に「はんだ付け」が存在していたと言われている。
勿論、現在の様な電気仕掛けの「はんだごて」など有ろうはずもないが、
古代エジプトでは王の墓からはんだ付けした副葬品が出土していると言うから、
多分火で炙りながら作業したのだろう。
また、古代ギリシャやローマ時代に於いては、インフラ設備に「はんだ付け」を
用いた記録もあるとの事。
もっとも・・・それらの呼び方は日本で言う処の「はんだ付け」とは当然異なる。
その後日本では・・・悠久の時を経て「はんだ付け」と呼ばれる様に
なったらしいのだが、しかしこの名称、一見人の名前に由来している様にも思える。
処が・・・実際には『はんだ』と言う言葉の由来には諸説あり、定かでは無い様だ。
そんな歴史があるはんだの技術なのだが・・・実は確実に「はんだ付け」を行う為には
幾多の技術的ハードルがある事をご存じだろうか?
それ故・・・日本では、日本はんだ付け協会なる組織が、はんだ付けの
技能認定を行ったりもしている。
そもそもはんだ付けの技術は、電機・電子機器を製造業する上で、電子部品を接合する為の
根幹技術である事から、極めて重要な技術だと言えよう。
日本はんだ付け協会では、中小企業等でも簡単に「はんだ付け」が行える様に教育を行って
「はんだ付けの技能認定者」を育成する為に、はんだ付け検定を行っているから、
興味のある方は、そのHPを覗いて見るのも良いだろう。
これらはんだ付けの作業工程は、電機・電子機器の品質を直接左右する為に、
特殊工程と位置づけされている様で、「はんだ付け教育」を受けた技能認定者が
従事するように定められている程で、その為に大手メーカー等では、社内的に
独自のはんだ付け技能認定制度を設けて、教育を行っている会社も多い。
ところが、そんな重要な技術で有るにも係らず・・・実際には、それらの
製造工場以外では、はんだ付けの技術が軽んじられているのが現状の様です。
一方・・・我々が愛してやまないラジコンの世界でも、最近は電動の波が
急速に押し寄せていて上手下手を問わず、否応なしに「はんだ付け」を行う
機会が増えているのではないでしょうか?
そんな中・・・「はんだ付け」技術の向上が急務である事は、どうやら間違いなさそうですね。
こと動力用となると・・・22v超の電圧になる事も、今や珍しい事では有りませんね。
その電圧を確実に支える事の出来るはんだ付けの技術が、増々必要不可欠になっている様です。
そこで下記にて、はんだ付けの基本を説明したいと思います。
当たり前ですが、はんだ付けは「はんだを溶かして」部品を接合しますので、
事前に下記のマテリアルを用意します。
1.はんだごて・こて台・適宜はんだ選択して準備する。
2.こて台のスポンジに水を含ませる。(湿るぐらいでOK)
3.はんだ付けする部品や、コネクターを固定する治具も準備する。
4.必要な物品が全部そろったら、はんだごての電源を入れる。
5.はんだコテが温まるまで3~5分待つ。
その時に、コテ先の色を観察します。こて先が「銀色」になっていますか?
まさか・・・「黒や茶色」になってはいないでしょうね?
コテ先が銀色の場合には、そのまま「はんだ付け」が出来ますが、もしも
黒・茶色になっていた場合には、コテ先が汚れているので、こて台のスポンジ
を使って、コテ先をスポンジにこすり付けて、コテ先が銀色になるまで綺麗にします。
6.コテ先がきれいになったら準備完了です。
7.ハンダごての先を対象物に当て、ハンダごての熱で対象物を3~4秒くらい温めます。
※電子部品の中には、加熱すると破損するモノも有るので注意が必要です。
8.次に、コテ先にはんだを軽く押し当てると、ハンダがとけ始めます。
すると・・・溶けたハンダは部品の表面に流れていきます。
9.ハンダが山盛りになったら先にはんだを離し、ハンダごてをタイミングを
見計らって離します。
多分・・・この手順を踏めば、ハンダ付けが巧く出来ると思います。
巧くハンダ付けが出来たか如何かは、ハンダの形で判断します。
何故かと言うと・・・一見ハンダ付けが巧く出来た様でも、その状況によっては
電気がうまく流れない事も有るので注意が必要だからです。
因みに・・・電気が巧く流れていない時は、その部分から発熱する事も多い様ですから、
自分で行った配線等は、常に触診やテスターを使用してして導通試験を行う事も重要です。
一般的に、良いハンダ付けは、綺麗で表面に光沢が有ります。
逆に悪いハンダ付けは、十分にハンダが溶けていない状態が確認出来て、
表面に光沢がが無くザラザラしていて艶消しの様な状態になっています。
何にでも言える事だと思いますが・・・はんだ付けに限らず良く出来ているモノは
仕上がりが美しいモノです。
逆に、一目見て汚いな~とか、今一だとか感じる様であれば改善が
必要ではないでしょうか?
因みに・・・弊社で使用しているハンダごてを紹介します。
写真左側のハンダごては、一般的にホームセンターなどで販売されているモノですが、
実際に長時間ハンダ付け作業を行う場合には、コテの温度管理が難しいので量産のライン等で
使用する事は出来ません。
方や・・・写真右側のハンダごては、温度管理が出来るスグレモノです。
このハンダこてを使用すれば・・・常に最良のこて温度を保つ事が可能です。
これは余談ですが、良く動力電源用のコネクターが溶けたとか、配線が熱くて触る事が出来ない等と
言っているのを聞くことがあります。
これらは、はんだ付けとは直接関係有りませんが、効率が悪い為に発熱していますので改善が必要でしょう。
以上、参考になれば幸いです。
空物の電動ラジコンが普及して久しい昨今、恐らく「はんだ付け」で悩んで
いるのは彼だけでは無いだろうと思われる。
実際には、案外多くのマニアが「はんだ付」に苦慮しているのではないのだろうか?
そこで今回は、その技術に付いてお話したいと思います。
そもそも紀元前3000年頃には、既に「はんだ付け」が存在していたと言われている。
勿論、現在の様な電気仕掛けの「はんだごて」など有ろうはずもないが、
古代エジプトでは王の墓からはんだ付けした副葬品が出土していると言うから、
多分火で炙りながら作業したのだろう。
また、古代ギリシャやローマ時代に於いては、インフラ設備に「はんだ付け」を
用いた記録もあるとの事。
もっとも・・・それらの呼び方は日本で言う処の「はんだ付け」とは当然異なる。
その後日本では・・・悠久の時を経て「はんだ付け」と呼ばれる様に
なったらしいのだが、しかしこの名称、一見人の名前に由来している様にも思える。
処が・・・実際には『はんだ』と言う言葉の由来には諸説あり、定かでは無い様だ。
そんな歴史があるはんだの技術なのだが・・・実は確実に「はんだ付け」を行う為には
幾多の技術的ハードルがある事をご存じだろうか?
それ故・・・日本では、日本はんだ付け協会なる組織が、はんだ付けの
技能認定を行ったりもしている。
そもそもはんだ付けの技術は、電機・電子機器を製造業する上で、電子部品を接合する為の
根幹技術である事から、極めて重要な技術だと言えよう。
日本はんだ付け協会では、中小企業等でも簡単に「はんだ付け」が行える様に教育を行って
「はんだ付けの技能認定者」を育成する為に、はんだ付け検定を行っているから、
興味のある方は、そのHPを覗いて見るのも良いだろう。
これらはんだ付けの作業工程は、電機・電子機器の品質を直接左右する為に、
特殊工程と位置づけされている様で、「はんだ付け教育」を受けた技能認定者が
従事するように定められている程で、その為に大手メーカー等では、社内的に
独自のはんだ付け技能認定制度を設けて、教育を行っている会社も多い。
ところが、そんな重要な技術で有るにも係らず・・・実際には、それらの
製造工場以外では、はんだ付けの技術が軽んじられているのが現状の様です。
一方・・・我々が愛してやまないラジコンの世界でも、最近は電動の波が
急速に押し寄せていて上手下手を問わず、否応なしに「はんだ付け」を行う
機会が増えているのではないでしょうか?
そんな中・・・「はんだ付け」技術の向上が急務である事は、どうやら間違いなさそうですね。
こと動力用となると・・・22v超の電圧になる事も、今や珍しい事では有りませんね。
その電圧を確実に支える事の出来るはんだ付けの技術が、増々必要不可欠になっている様です。
そこで下記にて、はんだ付けの基本を説明したいと思います。
当たり前ですが、はんだ付けは「はんだを溶かして」部品を接合しますので、
事前に下記のマテリアルを用意します。
1.はんだごて・こて台・適宜はんだ選択して準備する。
2.こて台のスポンジに水を含ませる。(湿るぐらいでOK)
3.はんだ付けする部品や、コネクターを固定する治具も準備する。
4.必要な物品が全部そろったら、はんだごての電源を入れる。
5.はんだコテが温まるまで3~5分待つ。
その時に、コテ先の色を観察します。こて先が「銀色」になっていますか?
まさか・・・「黒や茶色」になってはいないでしょうね?
コテ先が銀色の場合には、そのまま「はんだ付け」が出来ますが、もしも
黒・茶色になっていた場合には、コテ先が汚れているので、こて台のスポンジ
を使って、コテ先をスポンジにこすり付けて、コテ先が銀色になるまで綺麗にします。
6.コテ先がきれいになったら準備完了です。
7.ハンダごての先を対象物に当て、ハンダごての熱で対象物を3~4秒くらい温めます。
※電子部品の中には、加熱すると破損するモノも有るので注意が必要です。
8.次に、コテ先にはんだを軽く押し当てると、ハンダがとけ始めます。
すると・・・溶けたハンダは部品の表面に流れていきます。
9.ハンダが山盛りになったら先にはんだを離し、ハンダごてをタイミングを
見計らって離します。
多分・・・この手順を踏めば、ハンダ付けが巧く出来ると思います。
巧くハンダ付けが出来たか如何かは、ハンダの形で判断します。
何故かと言うと・・・一見ハンダ付けが巧く出来た様でも、その状況によっては
電気がうまく流れない事も有るので注意が必要だからです。
因みに・・・電気が巧く流れていない時は、その部分から発熱する事も多い様ですから、
自分で行った配線等は、常に触診やテスターを使用してして導通試験を行う事も重要です。
一般的に、良いハンダ付けは、綺麗で表面に光沢が有ります。
逆に悪いハンダ付けは、十分にハンダが溶けていない状態が確認出来て、
表面に光沢がが無くザラザラしていて艶消しの様な状態になっています。
何にでも言える事だと思いますが・・・はんだ付けに限らず良く出来ているモノは
仕上がりが美しいモノです。
逆に、一目見て汚いな~とか、今一だとか感じる様であれば改善が
必要ではないでしょうか?
因みに・・・弊社で使用しているハンダごてを紹介します。
写真左側のハンダごては、一般的にホームセンターなどで販売されているモノですが、
実際に長時間ハンダ付け作業を行う場合には、コテの温度管理が難しいので量産のライン等で
使用する事は出来ません。
方や・・・写真右側のハンダごては、温度管理が出来るスグレモノです。
このハンダこてを使用すれば・・・常に最良のこて温度を保つ事が可能です。
これは余談ですが、良く動力電源用のコネクターが溶けたとか、配線が熱くて触る事が出来ない等と
言っているのを聞くことがあります。
これらは、はんだ付けとは直接関係有りませんが、効率が悪い為に発熱していますので改善が必要でしょう。
以上、参考になれば幸いです。
この処の雪で、各地で大混乱を来してしまいましたが、
そちらでは更に大変な状況だった様ですね。
スカイツリーで飛ばしている映像を見ました。
あれは仕事で飛ばしたのでしょうか?
この雪で、弊社の撮影スケジュールは全部すっ飛びました。
丁度いい機会なので、新型のOctoを2機種製作しています。
また機会が有れば、投稿したいと思います。
ASTKF K
日夜、精進します。m(_ _)m
因みに弊社では半田ゴテが5本になりました。
コテの種類より、腕ですね(^^;)
K君のシネスタ快調の様ですね。
KDさんも仕事がすっ飛んでしまい大変だったんですね。
スカイツリーの映像は父の会社のものです。
うちで依頼されたのですが、撮影がたて混んでいて対応しきれなかったので父へ紹介しました。
うちはCinestar6+Z15を導入して、やっと本格的な映像撮影を始められそうです。がんばります!!