演技であっても、出演者に初タバコをさせるべきではない。吸わせるべきでない。
2022.8.8 子どもに無煙環境を推進協議会
代表理事 野上浩志(日本禁煙学会・理事)
俳優の岡田結実さん(22)、齋藤英里さん(22)が、中前勇児監督の「ウラギリ」で、「監督の強い意向でタバコを吸う演技をすることになった」と報じられていますが、
(1)タバコは主成分のニコチンの依存症が強く、一度吸い始めれば止めるのが難しく、特に若いほど依存性は強く、とりわけ女性は止めにくくなることは周知のことです。この喫煙により生涯にわたり健康を害し、周りにも受動喫煙の害を及ぼすリスクがあります。(がん、呼吸器疾患、循環器病をはじめ万病の元)
(2)ですので、演技であっても、出演者に初タバコをさせるべきでなく、初でなくともタバコを吸わせるべきではありません。ご本人のタバコ依存症、健康への害だけでなく、共演者の受動喫煙防止の危害防止上からも必要なことです。
(3)中前勇児監督には、タバコの強い依存症、健康への害を勉強いただき、猛省をお願いし、再発の無きようよろしくお願いいたします。
(4)また出演者の俳優・配役も、上記の趣旨をご理解いただき、「監督の強い意向でたばこを吸う演技」は強く断るよう、ご見識をお願いします。
【資料】
1.岡田結実、主演映画で人生初たばこ
俳優の岡田結実(22)、齊藤英里(22)、兒玉遥(25)、中前勇児監督(44)が6日、都内で行われたきのう5日公開の映画『ウラギリ』舞台あいさつに登場。映画で人生初たばこを経験したエピソードを明かした。
岡田は、監督の強い意向でたばこを吸う演技をすることになったといい「人生で初めて吸った。クランクインの前から、タバコ吸うんだということがストレスじゃないですけど、緊張しちゃって。吸うってことが怖くて、前日に練習しました」とたばこを吸う前の心境を告白。
“ネオシーダー”というタバコに似た形状の薬で最初に練習したというが、(ネオシーダー)が合わなくて、、 しかし、現在は吸っていないといい「クランクインした次の日から吸うの辞めてしまいました(笑)」と明かしていた。(抜粋)
※ご注意:タバコもどきのネオシーダーを吸わせる事例がありますが、ネオシーダーにはニコチンが幾分か含まれていて、タールや発がん性物質なども含まれているので、使用はダメです。
2.同じように、俳優・永野芽郁さんの『たばこ吸う練習します』、タナダユキ監督、永野芽郁の役作りを称賛「たばこ吸う練習してくれた」
映画監督のタナダユキ氏が11日、都内で監督作「マイ・ブロークン・マリコ」(9月30日公開)の最速試写会に出席した。主人公のシイノを演じるのは、女優・永野芽郁。シイノは、たばこをふかし、… 「芽郁ちゃんは、普段たばこを吸わないんですけど、様にならないと軸がぶれてしまうし、どうかなと思っていた時に『たばこ吸う練習します』と言ってくれて。よかったなと」と永野の余念のない役作りをたたえた。
3.国は2022年度に喫煙率12%の目標を掲げていますが、現状は約17%、若者、若い女性のタバコ離れが重要です。
厚労省への意見フォーム https://www.mhlw.go.jp/form/pub/mhlw01/getmail から、以下の意見を送りました。
「岡田結実さんは、貴省の2020年の『受動喫煙対策推進キャラクター』であったことが露わになりましたが、
キャラクター委嘱当初に、今後の禁煙遵守や、喫煙への変節のない契約なりがあったはずだと思いますし、貴省におかれて、禁煙遵守のサポートなり、指導なり、善処要請をよろしくお願いします。
特に、このような『受動喫煙対策推進キャラクター』へは、タバコ業界や、与する広告や芸能業界などからも様々の切り崩しや落とし攻撃などがあるでしょうし、予見もされるし、怖くもあるので、潰されないよう、重々守ってもあげていただけるよう、ガードをしっかり、ご本人と所属事務所への支援・教育等をよろしくお願いいたします。 」