昨日は、駐日スペイン大使館で開催の、Judith Jáuregui (ジュディット・ハウレギ)のピアノリサイタルへ行ってきました。
あまり日本では知られていないスペインの若手ピアニストですが、3年前にスペイン国立管弦楽団とともに日本各地で演奏していますし、様々なオーケストラとの共演を経験しているので、実力のあるピアニストだと思います。
日本語でジュディットと書かれていましたが、発音はジュディッ(トゥ)ですね。
スペインのバスク州サン・セバスティアン生まれ。年齢は明らかにされていませんが、見かけは20代後半以上といったところでしょうか。最近、オーストリアのピアノ、ベーゼンドルファーのアーティストに選ばれています。
今回の訪日目的はわかりませんが、カタルーニャ州のタラゴナ室内管弦楽団の2019秋の公演ツアーの合い間の招聘来日で、11/14~15の2日間だけの滞在でした。11/15に都内のベーゼンドルファーホールで演奏予定とあり、情報が一般公開されていないので、恐らく音楽関係者向けのリサイタルでもあり、そちらが主な目的なのかもしれません。
さて、ピアノリサイタルですが、スペイン大使館内の、フラットな展示スペースに150席程の椅子がピアノを囲むように並べられ、フロアコンサートスタイルで行われました。ピアノはカワイのグランドピアノ。
演奏曲目:
1.ハイドン: アンダンテと変奏曲ヘ短調
2.リスト: バラード第2番ホ短調
3.ドビュッシー: グラナダの夕べ
4.ドビュッシー: 喜びの島
5.モンポウ: 子供の情景5曲
6.ショパン: アンダンテ・スピオナートと華麗なる大ポロネーズOp.22
ジュディットは、スペインの今は亡き名ピアニスト、アリシア・デ・ラ・ローチャを敬愛していると後でわかったのですが、リストの演奏を顧みると、明快で情熱的なタッチや緻密で正確な技巧はアリシアを意識してきたのではないかと感じます。
またドビュッシーやモンポウの演奏では、ジュディット独自のイメージで表現していましたが、曲の持つ色彩や情景を聴衆に伝えようとする手法は、アリシア・デ・ラ・ローチャの演奏を目指しているのかなという気もします。
今回の選曲やCDの選曲にしても、楽しそうに演奏している様子を見ても、印象派の作曲家が好きなのだなと感じました。
とにかく、タッチが正確。ひょっとしたら、左利きではないかと思うようなリストの左手の力強さ、また、ショパンのポロネーズでは、左手のメロディーがきれいに聴こえてくるのが印象的でした。
(Judith Jáureguiの公開動画。なぜか昨日着ていたのと同じドレス😊 )

演奏終了後、ジュディットは、スペイン大使館での演奏の機会を与えられたことに感謝を伝え、先ほどドビュッシーのグラナダを弾いたので、今度は、イサーク・アルベニスの「グラナダ」(スペイン組曲から)を弾きます、と、アンコール演奏してくれました。
終わった後の笑顔は可愛らしかったです。
(参考動画:演奏はJudith)
リサイタルは自由席なので、良い席を取ろうと開演の1時間前に大使館に着いたのですが、会場の準備が整うまで門の外で待たされ、急な温度差に、どうやら風邪をひいてしまったようです。
でも、待った甲斐があり、最前列で聴くことができました。😷