ヴァイオリン ~ 雑音ラプソディ ~

50代後半になって突然始めたヴァイオリン。
ヴァイオリンやピアノなど
音楽に関することを綴っていきます。

2022.11.17 アルゲリッチ✕海老彰子デュオリサイタル@横浜

2023-02-06 | ピアノ

2022.11.17 

大規模改修工事を終え、昨年10月末頃リニューアルオープンした横浜みなとみらいホールで行なわれた第40回横浜市招待国際ピアノ演奏会のプログラムの一つである、マルタ・アルゲリッチさんと海老彰子さんのデュオリサイタルに出かけました。

マルタ・アルゲリッチさんはアルゼンチン出身で現在81歳。最近は、演奏活動は続けているものの、連弾や2台でのピアノ演奏や弦楽器との三重奏などが多く、ソロリサイタルはあまりやっていない様子。
昨年11月17日の横浜でのコンサートでは、とても生き生きと楽しそうに演奏されて、足取りもとても81歳には見えませんでした。
アルゲリッチさんには、また日本で演奏してほしいと願っているのですが…、
今年初め、バレンボイム指揮のベルリンフィルの演奏会でシューマンのピアノコンチェルトを演奏した後、幼なじみのバレンボイムさんと連弾でアンコール演奏をしている姿を動画で観て、コンチェルト演奏も出来るほど体力があるのだと思っていたのですが、その後に心疾患の症状が出て、次に予定していたリヨンでのミッシャ・マイスキーとの共演やローマでの公演を中止したというニュースが入ってきました。昨年も体調不良で何度か公演をキャンセルしたそうですが、今回は長期休養が必要な様子で心配です。早く回復することを願うばかりです。

ところで、リニューアルされた横浜みなとみらいホール、以前はどうだったのか覚えておらず、どこがどう変わったのか全くわかりませんでしたが、座席がゆったりして座り心地が良かったです。
前からそうだったのか、全体的にステージを囲むように座席が設計され、2階両サイドのバルコニー席は、落ちるのではないかと思うほど内側に迫り出しています。


毎年開催されているという横浜市招待国際ピアノ演奏会は、通常はみなとみらいの小ホールで行われ、若手のピアニスト数名が演奏するようですが、2022年は、ホールのリニューアル記念と同時に、40回目の演奏会という特別な年であったため、世界トップクラスのピアニスト、マルタ・アルゲリッチさんを招聘して特別演奏会を大ホールで開催する運びとなったそうです。

ステージにはピアノ2台が対面式に並べられ、どちらがどちらのピアノを弾くか決めていなかったのか、登場してからアルゲリッチさんと海老さんが互いに第1ピアノを譲り合っているところが微笑ましかったです。舞台から見て左側、蓋の付いたピアノが第1ピアノです。
結局、1曲目は海老彰子さんが第1ピアノ、アルゲリッチさんが第2ピアノ、2曲目はその逆、3曲目でまた交替、4曲目は連弾、5曲目はアルゲリッチさんが第1ピアノ、という流れになり、その都度スタッフが呼ばれて椅子を動かしていました。スタッフが慌てていましたので、打ち合わせていなかったようですね。

写真左側の椅子がアルゲリッチさんのです。油圧式の椅子に見えます。

演奏曲は、
①モーツァルト: 2台のピアノのためのソナタニ長調KV448(375a)
②ラフマニノフ: 組曲第2番作品17
③ルトスワフスキ: パガニーニの主題による変奏曲
④ラヴェル: マ・メール・ロワ
⑤ラヴェル: ラ・ヴァルス

2台で行うピアノの生演奏を初めて聴きましたが、そのための曲をがこんなにあるとは驚きました。

アンコールは連弾を2曲。
①J. S. バッハ(クルターク編曲):神の時こそいと良き時 BWV 106
②モーツァルト:4手のためのピアノ・ソナタ ニ長調 K. 381 より 第3楽章

アルゲリッチさんの演奏は、情感豊かで、飾らず自然体。一方、海老彰子さんの演奏は、力強く、感情をストレートに表現する印象です。
それでも、二人とも息があって、楽しそうに演奏していました。

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このコンサートへ行きたいと思ったのが9月下旬だったので、著名なアルゲリッチさんのコンサートですから、当然、ぴあ等の販売サイトではチケットはもうあるわけがありません。
諦めながら、みなとみらいホールのHPでこのコンサートの案内を眺めていたら、「横浜市がPブロックの開放を決定、10月27日の10時からホールが直接予約受付をします」というフレーズが目に入りました。まだチャンスはある!
その日を待ちに待って、固定電話の子機とスマホを握り、10時ジャストにかけ始めます。10分かけ続けても、20分、30分かけ続けても繋がりません。
普通は、どの程度で諦めるのでしょうか。
40分位経つと大抵は疲れてくるので諦めるでしょうか。
私の場合、チケットはもうないかもしれない、でも売り切れたかどうか、結果を聞かないと納得できない質なので、諦めていても間を置きながらかけ続けていたわけです。
1時間15分経った頃、呼び出し音が聞こえました。そして、繋がりました。
電話口の女性に、恐る恐る、「チケットはまだありますか?」と聞きました。
すると、明るい声で、「ありますよ!」
嬉しい瞬間でした。😆


コメント (4)
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