ヴァイオリン ~ 雑音ラプソディ ~

50代後半になって突然始めたヴァイオリン。
ヴァイオリンやピアノなど
音楽に関することを綴っていきます。

NHKBS ピアニスト・ブーニンのドキュメンタリー再放送&復帰公演放送予定

2022-10-31 | ピアノ
10月21日に「ブーニンの9年の空白を越えて」というドキュメンタリー番組がNHKBSで放送されました。
テレビに釘付けになったほど良い番組です。
見逃した方は再放送があります。
11月5日㈯ 23:00〜 NHKBSプレミアム

また、すでにご覧になった方は、その中で放送された9年ぶりの復帰公演の完全版が翌日に放送されるそうです。
11月6日㈰ 23:20〜 NHKBSプレミアム
翌日仕事のある方は、録画しておいた方が良いでしょうね。

1985年、ショパンコンクールに新星のごとく現れ優勝したブーニン。その後NHKで放送されたドキュメンタリーを機に、日本でブーニン・ブームが起こりました。
私は、クラシック音楽は普通に好きであって、外国の音楽家に対しビートルズのように熱狂的になることにあまり興味はなかったですね。あまりブームには乗らない性質ですし、仕事も忙しかったこともあり、一度もブーニンの来日コンサートへは行ったことはありません。
あのドキュメンタリーを見て、亡命や怪我など大変な経験をされてきたことを知って、ブーニンへのイメージが変わった上に、人生とはわからないものだなと考えさせられました。

ところで、今年の2月に私がコンサートで行った、世田谷区岡本にある松本記念音楽迎賓館には、ブーニンゆかりのピアノが保管されていると以前聞いたことがあります。
1909年製のユリウス・ブリュートナーのピアノです。

このピアノは、当時のドイツ皇帝ヴィルヘルム2世が、その従妹であるロシア最後の皇帝ニコライ2世の妻に贈ったものと言われており、ロシア革命勃発と共に、ある女官の手に渡り、その後1970年代末に彼女が亡くなるまで大切に保管されていたそうです。
その後、1982年このピアノが闇で売りに出され、ブーニンの名付け親であるパステルナーク夫人が手に入れブーニンに贈ったとされています。ブーニンはこのピアノで練習を重ね、ロン=ティボーコンクール(1983年)とショパンコンクール(1985年)の2つを制覇したという、ブーニンにとっては思い入れのあるピアノです。

ジャーナリストであるブーニン夫人の栄子さんが、このピアノに関する興味深い記事を書いています。

栄子さんによると、ライプツィヒで生まれたこのピアノは、レニングラード(現在サンクトペテルブルク)からモスクワへ、そしてハンブルク、ケルンを経て東京へと移動し、ブーニンの元へ戻ったそうなのですが、ブーニンが母親とソ連(現在ロシア)から亡命した後、ピアノはどのような運命を辿ったのか疑問が残ります。
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チャイコフスキーに挑戦 いつになったら完成するの? (2)

2022-10-24 | ヴァイオリン
8月の下旬からチャイコフスキーの「カンツォネッタ」のレッスンを受けています。
曲集の中から何気に選んだわけですが、この曲なんと、ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品35という有名な曲の第2楽章だということを、レッスンを始めて3週間してから気が付きました。
五嶋みどりさんや諏訪内晶子さんレベルのプロヴァイオリニストが、オーケストラと一緒に弾くような曲です。
こちらは第2楽章のピアノの前奏部分の楽譜。


アダージョのゆっくりした曲なので、レッスン曲としても使えるということなのでしょうか。でもかなり難しいです。
8月下旬から始め、10月も終わろうとしているのに、なかなか仕上がりません。

伴奏なしだと思うように弾けるのに、なぜか、ピアノ伴奏が付くとテンポが合わずに指がもつれたり、かすれた音が出たりして不調になります。
自分でできているつもりでも、曲のテンポが体に入っていない証拠です。
練習不足ですね。

今月1週目のレッスンは、翌週が休講だから今日は完成させようという意気込みで、一生懸命練習して臨んだはずだったのですが…
最初の伴奏なしの独奏は好調でした。この調子でピアノ伴奏に合わせて弾き始めると、少しスピードが上がったけど、難所もなんとなく調子良く進んでいきます。
ところが、最後から2小節目の締めのフラジオレット(G線の下から2/3の辺り、指板のかなり高い位置、を軽く触れて透き通るレの音を出す)、指が届かず音がかすれてちゃんと出ていない…、あーーなんてことー!こんな易しいところでつまずくなんてぇ~。

まだ時間があるので、もう一度やりましょう、ということになりましたが、私の集中力もテンションも下り気味、難所で乱れてもうダメ、時間切れとなりました。

翌週はレッスンはお休み。ということで、2週間後のレッスンは頑張ろう、ちゃんと練習しようと決意したのに、お休みの週の間に思いつきでピラティスなどを始めたために、練習をろくにできず、前日に慌てる始末。
因みに、楽器の練習は毎日しないといけません。一日サボると4日前のレベルに戻ってしまうそうです。
結局、先週(2週間後)のレッスンは、また難所で乱れて次回に持ち越しです。

この曲の難所です。3連符の連続。運指が複雑。音が狂わないように速度に気を付けながら弾かないと、伴奏を無視して暴走してしまいます。


今週は練習時間を増やして頑張ります!✊

こんな風に弾ければ…… (動画お借りしました)
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10/21 22:00 NHKBS放送〜ピアニスト・ブーニンの9年の空白を越えて〜

2022-10-20 | ピアノ
明日の放送予定。
たまたま情報が目に入ったのでアップします。

それでも私はピアノを弾く~天才ピアニスト・ブーニン 9年の空白を越えて~
[BSプレミアム][BS4K] 10月21日(金) 午後10:00 ~ 11:29

https://www.nhk.jp/p/ts/P3Y4RG9P4G/episode/te/4NZYW3JK26/

1985年、ショパン国際ピアノコンクールを史上最年少の19歳で優勝したピアニスト、スタニスラフ・ブーニン。日本中を「ブーニン・フィーバー」の渦に巻き込み、華々しい演奏活動を行っていたが、2013年7月を最後に舞台を離れてしまう。天才ピアニストに一体何があったのか…。それから9年の時を経た今年6月、ブーニンは再び舞台に立った。度重なるケガと病を乗り越え、夫婦二人三脚で臨んだ公演までの日々に密着した。

【出演】スタニスラフ・ブーニン,反田恭平,山下洋輔,小山実稚恵,ジャン=マルク・ルイサダ
【語り】森田美由紀

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9/14 読響 辻井伸行さんのベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調

2022-10-10 | ピアノ
先月、読響名曲コンサートで久しぶりにピアニストの辻井伸行さんの演奏を聴いてきました。
8月にヴァイオリニストの三浦文彰さん、9月に辻井伸行さん。この二人、真田丸のテーマ曲の共演以来、交友関係を続けていて、よく共演しています。
今年の読響プログラムで楽しみにしていた二人です。

2009年6月に米国のヴァン・クライバーン国際コンクールで辻井さんが優勝した後、読響はそれを予知していたのか、私の記憶では、その翌月の読響のコンサートプログラムに既に出演が決まっていて、それを聴くことができたという偶然の出来事がありました。
曲は、確かベートーヴェンの協奏曲だったかと。
あれが私にとって凱旋公演と思っていますが、読響は、後で改めて凱旋公演を企画しました。それも聴きに行ったのかどうかあまり覚えていません。
昔、梯剛之さんという、やはり盲目のピアニストの演奏を聴いたことがありますが、この方の演奏は、音をはずすのではないかと、聴いていてハラハラしていましたが、辻井さんの演奏は、その心配もなく落ち着いて聴くことができました。先にコンクールでの演奏映像をニュースで見たことで安心感が生まれたのかもしれません。不思議ですね。
心配を起こさせるのは、目が見えないという固定観念が原因だと思います。

受賞以来、2年程続けて辻井さんの演奏を聴きに行きましたが、人気急上昇でチケットが入手しにくくなり、諦めてしまいました。
今回も早くにチケットが完売したようです。

プログラム
指揮:セヴァスティアン・ヴァイグレさん。
曲目: 
レズニチェク:歌劇 「ドンナ・ディアナ」 序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 作品37
R.シュトラウス:交響詩 「英雄の生涯」 作品40
(シュトラウスは、途中で帰ったので聴いていません)



初めて辻井さんの演奏を聴いてから12〜13年経ち、今回のベートーヴェンは、かなり弾き込んで来た余裕が感じられました。音は正確、然し、もはやコンクール受賞時のピュアで真面目な演奏スタイルではなく、経験を経て円熟した弾き方に変わっていました。

アンコール曲は、ベートーヴェンの月光の曲。何と申しますか、月光を見たことがないのに、あの表現力。音楽から月の光を想像して自分なりに理解したのでしょうか。実際に月を見て弾いているような、感動的な演奏でした。


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チャイコフスキーに挑戦 いつになったら完成するの? (1)

2022-10-08 | ヴァイオリン
ヴァイオリンのレッスン話をしばらく更新していませんでしたので、久しぶりに書きます。

前回のトロイメライで腕の調子が戻って来たので、7月下旬にチャイコフスキーに取り組み始めました。
レッスン曲集には2曲、チャイコフスキーの曲が入っています。最初に「アンダンテ カンタービレ」、次は「カンツォネッタ」を教わることにしました。
2番目のカンツォネッタは、もう2か月経ちそうなのにまだクリアできず、練習時間は発表会並みになってきました。

最初のチャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」、意味は「歩く速度でゆっくり歌うように」です。
ゆっくりも、歌うようにも、難しいのです。音がはずれるのが目立ってわかるし、表現力が必要ですが技術的にまだ未熟。まあ、プロになるわけではないので、教える方はそこまで期待してないと思いますが、私自身が頭の中で曲の美しいイメージができてしまって、その通りに弾けないから独りで苦戦しているわけです。
この曲は、ウクライナ民謡を元に作曲されたそうです。時宜にかなった曲とも言えそうですが、譜面の中に、な~んとなくロシア民謡ヴォルガの舟歌の「エイコーラ」に似たメロディーが時々現れて、やっぱりロシアの曲かぁ、となるのです。 
下の譜面(スキャンの仕方が雑ですみません)のその箇所にエイコーラと冗談で入れてますが、誤解のないように、この楽譜はチャイコフスキーの「アンダンテ カンタービレ」という有名な弦楽四重奏曲第1番の2楽章の曲です。



アンダンテ系の難しいところ。3連符やトリル、16分音符以上の細かい音譜になると、自然と速くなってしまいます。ピアノ伴奏が入ると、テンポが狂っていることに気が付きます。
メトロノーム練習は必須ですね。


この曲をクリアするまで、ひと月かかりました。自分では完成できた気分ではなかったのに、OKが出てしまいました。
きっとこれはいくらやってもダメだから終わらせたいと思われたのかなー。

次回は、手強い「カンツォネッタ」のレッスンです。


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