東日本大震災被災者の方々の為に祈ります。
あわれみ深い神様、あなたはどんな時にも私たちから離れることなく、
喜びや悲しみを共にしてくださいます。
今回の大震災によって苦しむ人々のために、あなたの助けと励ましを
与えてください。私たちもその人たちのために犠牲を捧げ、祈り続けます。
そして、一日も早く、安心して暮らせる日が来ますように。また、この震災
で亡くなられたすべての人々が、あなたのもとで安らかに憩うことができま
すように。主キリストによって。アーメン。
母であるマリア様、どうか私たちの為にお祈りください。アーメン。
。。。
新しいロザリオの祈りで祈ります。
アヴェ、マリア、恵みに満ちた方、主はあなたとともにおられます。
あなたは女のうちで祝福され、ご胎内の御子イエスも祝福されています。
神の母聖マリア、私たち罪びとのために、今も、死を迎える時も、
お祈りください。アーメン。
。。。
ハリウッド映画を半分見る。
「午後の曳航」。
外国で映画化されたこの三島作品は余りに有名な名作。
東京に居たとき私は、深夜TVで放映されているのを見て、
新潮文庫全三島作品を一気読了する。
。。。
監督・主演など映画の詳細は省く。
ただ、「検索し見てください」とだけ。
。。。
「“マドロスもの”-何時か何処かで読んだ大衆小説か何かの筋書きを
想起させるだろう。作者は、ことさらに流行歌の一節などを挿入し、・・・」
新潮文庫原作の解説。
第1のテーマ。
第2は、
「海の男、竜二」を「とりまく少年の一団である」。
「第1のテーマを見守る視線として作用する」。
「失格しつつある夢想家は、思いもかけぬ逆転劇によって、救出される。
第2主題は、その手なおしの物語」。
。。。
書き出しは、
「第1章
おやすみ、を言うと、母は登の部屋のドアに外側から鍵をかけた。火事
でも起こったらどうするつもりだろう。もちろんそのときは一等先にこの
ドアをあけると母は誓っているけれど。」
エンディング。
「「はい、紅茶」
とうしろに立ったまま登が、竜二の頬のわきへ、褐色のプラスティック
のコップをさし出した。竜二はぼんやりとそれを受けとった。登の手が、
おそらく寒さのために、心もち慄えているのを彼はみとめた。
竜二はなお、夢想にひたりながら、熱からぬ紅茶を、ぞんざいに一息に
飲んだ。飲んでから、ひどく苦かったような気がした。誰も知るように、
栄光の味は苦い。」
。。。
「「自分達の未来の姿」を死刑に処すことで大人の世界に反撃する」。
「矮小な世間とは無縁だった海の男が結婚を考え、陸の生活に馴染んで
ゆくとは・・・。」
背表紙の解説からの。
。。。
アンファン・テリブル。
テーマ2。
「恐るべき子供たち」(コクトー著;鈴木力衛氏訳;岩波文庫)。
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「第1部
シテ・モンチエはアムステルダム街とクリッシー街にはさまれている。
クリッシー街の側からは、柵を越えて入って行き、アムステルダム街か
らは、いつも開け放しになっている大門と、建物のトンネルの下をくぐ
って入って行く。その中庭がシテになるわけだ。」
冒頭。
と、
「ポール!ポール!助けて!」
アガートはブルブルふるえながら、かがみこんだ。
だが、彼女はどうするつもりだろう?何をしようというのか?ポール
の眼は光を失った。糸が切れたのだ。飛び去ってしまった部屋のあとに
残っているのは、ただ悪臭と、隠れ場にいる一人の小さな女性だけだった。
その女性もさらに小さくなり、遠ざかって行き、消えてしまった。」
末尾。
。。。
「そこに、時代に反逆する少年たちの姿勢を読みとることもできるのだ。
だが、コクトーは、この異常な少年たちの演ずる悲劇を、たんなる戦後
風俗の物語として描きだしたわけではなかった。一歩一歩破滅へ導かれ
てゆくかれらの痛ましい運命のなかに、残酷なポエジーの美しさを発見
して・・・」
は解説から引いた。
。。。
関連して、もう2冊。
何れも岩波。
文庫。
「少年少女」(A.フランス;三好達治氏訳)、
「東洋の幻影」(P.ロティ;佐藤輝夫氏訳)。
。。。
それぞれから一節ずつを引く。
。。。
「その雀がたとえ分別者でなかったとしても、それはどうでもいいこと
でした。優しい心さえもっているなら。彼女はそれを愛撫しました、そう
して可憐な名前で呼びかけました。と、突然、それは大きくなりました、
丈も長くなりました、そうしてその翼は二本の腕に変わりました、それ
から一人の男の子になったのです、」
「ぼつぼつと、むこうに、堂々たる亭とか、大きな婦人部屋とかが見えて
くる。それに続いて、大理石の河岸をそなえた、真っ白い一連の宮殿が。
そして、いよいよ、かなたの、小だかいところに、スタンブールのたと
しえなく美しい横顔が、濃霧を破って、とつぜんに浮かび出て来る。
おお!あそこにスタンブールが!十年の夢がいくぶんか変えてはいる
が、しかし思ひ出の中に見るのと寸分たがわぬスタンブール、それが、
いまや、くっきりと、しかも平凡な照明をうけ、つねの日の姿のまま
に還元せられて、」
。。。
潮騒と池袋駅雑踏とクロスしているところを見ると、4冊通学時歩き読み
していた筈。
。。。
何時もの様にボードレールで締め括る。
“What bliss to plunge the eyes
into the immensity of sky and sea!
Solitude、silence、incomparable
chastity of blue!a tiny sail
shivering on the horizen、imitating
by its littleness and loneliness
my irremediable existence、
monotonous melody of the wave、all
these things think through me or
I through them.“
・・・
“And now the profound depth of the
sky dismays me;its purity irritates
me.The insensibility of the sea、the
immutability of the whole spectacle
revolve me ...“
from “Artist‘s Confiteor”
in “Paris Spleen”
(A New Directions Books)
。。。
が、2冊追加。
「あなたの生物学(上・下)」
(フリッシュ;橋本文夫氏・鈴木健二氏訳;図鑑の北隆館)
「生命 この宇宙なるもの」(F.クリック;中村桂子女史訳;思索社)。
。。。
何れもノーベル賞生物学者。
行動学と分子生物学。
三島の、コクトーのロマン主義と併せ読むといい。
生命のロマン主義。
若干引く。
それぞれの専門箇所から。
。。。
「ミツバチの色感と花の色
花の色は自然界では最も美しく最も華やかな色に属している。しかし
いわゆる「花」を咲かせるのはけっしてすべての顕花植物ではなく、花
の中に密を分泌してミツバチやほかの昆虫の訪問を受けるような種類の
ものだけであることは、注目すべき点である。ミツバチやそのほかの昆
虫は砂糖のように甘い蜜を集め、食物とする。彼らは掠奪者ではなく、
りっぱなお客さんなのである。」
「生命の起源について議論する場合は、とにかく転移RNAの性質が大事
に思われる。というのは、転移RNA、または、それのもう少し簡単な型の
ものが自己複製系の始まりではなかったかという疑いが濃いからだ。」
。。。
“紫外線・偏光が見えて、コンパスを持ち、踊りが会話”
“意図的バンスペルミア説-
生命が宇宙から飛来。
ただし、高度の文明を持つ他の生命体が送り込んで“。
。。。
“Sard Caffe”。
私のOCNさんのblogに少し行動学について綴ったことがある。
併せて見て頂けると嬉しい。
。。。
マドロス。この働き蜂。
女王蜂はバンスペルミアか?
無辺際の下、やがてそは人間の女王へと。
その蒼穹。
類なき純潔。
海色の光線。
子供の。そして、円環なすミツバチの。
イスタンブール、アムステルダム。
中庭に死の頽廃。
小さくなって、やがて消えて行く。
栄光の味。
セイロンの、スリランカの、カブールの・・・。
円環。
。。。
映画「華の愛」、書籍「百花譜」。
次なるテーマ・植物にもう移りつつある・・・。
。。。
音楽は今は聴きながらでなく書きました。
写真は、今年の小津映画祭。
「雲古荘」にて。
飯田は-5°の予報。
霜月祭りが2日間開催。
晴れ、多分。
。。。
「鼎の軽重」。
久し振りに聞きました。
便乗して申し上げると、「下山・上山・中平(だったと記憶)」
3つの村が集まって、“五徳”の意味の“鼎村”になった。
ちなみに祖父は、その頃、村の教育担当の議員さんだったとか・・・。
孫にとって、
市ヶ谷駐屯地もユクスキュルもともにアンファン。
佳き朝の時代。
。。。
新しい一日が皆さんにとって良い日でありますよう、
お祈り申し上げつつ。
また、この小文が皆様の何らかの糧となりますよう。
主のお恵みが皆さんに豊かに御座いますよう、
主イエスキリストの御名によってお願い申し上げつつ。
主への賛美と感謝とともに。
2011.12.10. 乗倉記す